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相談事例から

「横浜しごと支援センター」に実際にお寄せいただいた相談内容の事例をご紹介します。
以下の相談事例は個人の特定を避けプライバシー等に配慮して、よりわかりやすくするために
事例に修整を加えております。


事例14「本採用拒否」
事例13「解雇にともなう今後の求職活動と雇用保険受給について」
事例12「社有車修理代の給与からの天引き」
事例11「降格とそれに伴う賃金減額について」
事例10「求人票の内容と実際の労働条件が違っている」
事例09「退職金の金額について」
事例08「離職票が貰えない」
事例07「会社からの退職勧奨」
事例06「『雇止め』の予告」
事例05「労働条件の変更について」
事例04「解雇か退職勧奨か」
事例03「退職勧奨について」
事例02「退職手続について」
事例01「退職時の有給休暇取得について」

事例14「本採用拒否」
【相談者】
転職1回経験のある20代の男性。営業担当。
【相談内容】
入社時の労働契約書では、試用期間3ヶ月となっていました。研修を経て仕事がスタートしたのですが、1ヶ月経過したところで営業部長より「仕事への意欲が感じられない。向いていない。任せられない。」との理由で本採用拒否、解雇となりました。
体調不良で1日会社を休みましたが、解雇には納得いきません。どうしたらよいのでしょうか。
【回答内容】
試用期間は、入社後の一定期間を試用ないし見習期間として労働者を使用し、その間にその労働者を評価して本採用するかどうかを決めるための期間のことをいいます。
期間の長さは、3ヶ月、6ヶ月など、会社によって異なりますが、就業規則や労働契約で確認できます。試用期間中といっても労働契約は既に成立しています。試用期間中は使用者に労働者の不適格性を理由とする解約権が留保されています。(解約権留保付労働契約) 試用期間付契約は、採用決定の当初には労働者の資質・性格・能力などの適格性の有無に関連する事項について十分な情報収集することができないため、最終決定を留保するといった趣旨の契約です。
試用期間中の解雇は「解約権留保の趣旨・目的に照らして、客観的・合理的な理由が存し、社会通念上相当として是認されうる場合」にのみ許されます。
ただし、試用期間中の解雇については通常の解雇よりも若干広い範囲で自由が認められてはいます。
営業部長は、「仕事への意欲が感じられない。向いていない。任せられない。」と言っているとのことですが、あいまいで、客観的、合理的な理由とはいえないので、解雇理由が、就業規則や労働契約に基づいたものかを確認するなど、納得のいく説明を求めてください。
なお、使用者は試用期間中でも14日超の雇用実績あれば、30日前に解雇予告するか、平均賃金の30日分以上の解雇予告手当てを支払う必要があります。

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事例13「解雇にともなう今後の求職活動と雇用保険受給について」
【相談者】
【相談内容】
会社が経営困難のためとして1ヵ月後の2月27日付解雇を通告してきた。27日にしたのは何故か分からないが、社会保険料を安くするためという。2月は有給休暇を取って再就職活動してもかまわないという。しかし自分の有給休暇日数がよく分からない。退職金があるかどうかも分からない。この解雇自体を争うことはしないが、今後の求職活動と雇用保険受給について知りたい。
【回答内容】
 有給休暇は労基法で付与日数など決められているので確認してください。ただし、年休請求権は2年経過すると消滅するので、残日数を確認してください。2月27日退職としたのは、離職日の翌日が社会保険被保険者資格の喪失日で、喪失月の社会保険料は発生しないためと思われます。27日離職の場合、2月分の社会保険料は発生しませんので、前月の1月分だけ払えばいいことになります。もし、2月28日離職にすれば喪失日は3月1日になり、2月分保険料が発生し退職時に1月分、2月分の2か月分の合計保険料を納めることになり、勿論会社も負担することになります。しかしこのやり方は社会保険料を節約できるのは会社負担分だけで、被保険者(労働者)は節約になりませんので労働者にとっては好ましくありません。というのは、健保や年金の空白期間はないのが原則で、2月の空白期間が例え2月28日の1日間でも国民年金、国民健康保険に加入しなければなりません。
それは後ほど請求されるので注意が必要です。
 退職金については就業規則などよく調べる必要があります。例え規定がなくてもこれまで退職者に払ってきた慣行があれば請求できます。請求時効は5年間です。
 再就職についてはハローワークに求職登録をすることになります。会社が離職票を発行しますので、離職理由をよく確認してください。もし会社都合退職になっていないで、自己都合になっていたら、3ヶ月間の給付制限がつきます。その場合、離職票の本人記載欄に意義ありとして訂正を求めねばなりません。念のため経営困難での解雇という離職理由を事前に確認しておいたら良いと思います。

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事例12「社有車修理代の給与からの天引き」
【相談者】
【相談内容】
業務の一環として社有車を運転中に車の後部をコンクリート塀に微かに接触させ傷が少し残った。気付いていたが、会社には報告せずにいたところ、後日他の従業員が乗車したときに気が付き会社に報告された。会社は、次回の給与から修理代として費用の全額を控除して支払うと言われている。負担しなければ「首だ」と言われている。車の修理代の全部を負担しなければならないか。
【回答内容】
従業員本人が、業務上での社有車を運転中の事故の報告をしなかったことに対する社内ルール違反は事実なので、会社への報告をしなかったことへの謝罪と始末書の提出などは、通常の範囲内と考えられます。
過去の裁判例からみると労働者が業務上で重大な過失や故意に起こした事故であれば、損害賠償義務を負い修理代全額を負担しなければならないと考えられていますが、一般的に些細な不注意により損害が発生したとしても、日常的に発生しうる性質のものであり、会社を経営している以上は想定できる範囲内であれば、労働者本人に損害賠償は発生しないとされています。会社は、労働者を使って利益を挙げている以上は、そのリスクを甘受すべきものとされています。
また、仮に労働者が負担すべき額があったとしても、会社は一方的に労働者の給与から控除できません。

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事例11「降格とそれに伴う賃金減額について」
【相談者】
製造業で課長として勤務している男性
【相談内容】
先日、上司の部長から、課長としての職責を果たしていないので、役職のない管理職に降格を予定している、時期は未定だが、降格に伴い賃金は年俸700万円から500万円に下がる旨告げられました。
私としては、不祥事を起こしたわけでもないし、課長としての仕事も完ぺきとは言えないかもしれませんが、通常レベルの職責は果たしてきたつもりです。 そのため、部長の話には納得できません。
降格とそれに伴う賃金減額について法的にはどのように考えたらいいでしょうか。
【回答内容】
降格には、懲戒処分としての降格と、人事権の行使としての降格があります。相談者の話を聞く限りでは、今回の降格は、課長職不適格を理由とした人事権の行使としての降格であると考えられます。
判例では、人事権の行使は、基本的に使用者の経営上の裁量判断に属し、社会通念上著しく妥当性を欠き、権利の濫用に当たると認められない限り、違法とは言えないとしています。人事権の濫用に当たるかどうかは、使用者側の業務上の必要性の有無及びその程度、能力・適性の欠如等の労働者側における責任の有無及びその程度、労働者の受ける不利益の性質及びその程度、企業における昇進・降格の運用状況等を総合考慮して判断するとしています。(医療法人財団東京厚生会事件、東京地裁判決 平成9.11.18 労働判例728号) 
降格に伴う賃金減額については、仮に降格が妥当とされた場合、降格に連動して役職手当を不支給とするところまでは認められる傾向にありますが、それを上回る減額は、賃金が労働条件中最も重要な要素であることから、減額を相当とする客観的合理性がない限り無効と解すべきであるとした判例があります。(日本ガイダント事件、仙台地裁決定、平成14.11.14 労働判例842号) 従って、年俸200万円減額については、使用者に合理性の立証が求められますので、立証できない減額部分については無効とされる可能性があります

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事例10「求人票の内容と実際の労働条件が違っている」
【相談者】
ハローワークを利用して就職された方
【相談内容】
ハローワークの求人票により就職しました。賃金と社会保険関係につては求人票の通りでしたが、休日・就業の場所・業務については相違しています。休日は週休二日と言うことでしたが3~4日前に就業の場所と休日変更又は出勤の指示がなされます。業務についても出勤先の上司から指示があり、求人票の業務とは違う指示かなされます。雇用契約は、文書で交わされていません。どうすればよいのでしょうか。
【回答内容】
1.求人票とは。
 求人票や求人広告は、使用者が労働条件を示して労働者の申し込みを「誘引」(変な言い方ですが、<呼び込み>の意味)するものであり、使用者からの個別具体的な労働契約の申し込みの意思表示とみることはできない、と考えられています。その後の採用面接や説明会などで使用者が労働条件を説明して労働契約が結ばれた場合に、説明された労働条件が労働契約の内容となる、と言われています。
 しかし、求人票は公的機関であるハローワークに備え置かれた文書であり、求職者はその内容を信用して応募するのだから、特にこれと異なる合意をするなど「特別な事情」がない限り、求人票に記載された労働条件が労働契約の内容になると言う裁判例もあります。

2.労働条件の書面による明示。
 労働基準法第15条第1項、同施行規則第5条第1項に、明示すべき労働条件の範囲を指定し、必ず書面で明示すべき事項として、①労働契約の期間 ②就業の場所、従事する業務の内容 ③始・終業時刻、時間外労働の有無、休日、休憩等 ④賃金に関する事項 ⑤退職に関する事項(解雇を含む)が、規定されています(厚生労働省の「労働条件通知書」のモデル書式にはこれらが纏めて記載されています)。

3.対処方法
 労働契約は労使対等の立場で契約するのが原則(現実は使用者の力が強いのですが)ですので、話し合いによる解決を試みて下さい。(前提条件として、従業員10名以上。就業規則が作られている事業所、労働組合が結成されていない職場。) 
○就業規則を見せてもらう。
 ①労働時間・休日・終業の場所・業務の種類について点検し、求人票と就業規則と同じであれば、就業規則の規定に労働契約を変更してもらう話し合いをする。(厚労省の労働条件通知書の利用も考えて見る。)
 ②現状と就業規則が違う場合。 
  a. 就業規則の変更について(今回は、説明を省きます。)
  b. 就業規則に合わせるよう現状を変更する。それに合わせ労働契約も変更する。
○ハローワークに連絡し、対処してもらう。
 ハローワークで公開・紹介している求人の内容が実際と違っていた場合には、「ハローワーク求人ホットライン」にお申し出ください。事実を確認の上、会社に対して是正指導を行いなす。一人で悩まず、ご連絡下さい。
 <求人票と違う!と思ったら「ハローワーク求人ホットライン」にお申し出ください>
 と、キャンペーンをしています。
         連絡先 03-6858-8609
         受付時間 平日8;30~17;15(土日・祭日・年末年始を除く)
          ※ 通話料は利用者負担となります。

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事例09「退職金の金額について」
【相談者】
50代の夫のことで妻からの相談
【相談内容】
主人は、19年勤務した会社を来月末で退職することになりました。ついては、勤続19年だと退職金はいくらぐらいもらえるものなのでしょうか? 妹は勤続20年たつと金額が増えるから19年でやめるのはもったいないと言いますが、そんなことがあるのでしょうか?
【回答内容】
長らくお勤めした会社を退職するに当たり、退職金の金額は気になるところです。
実は、法律は退職金の支払いを義務付けてはおりません。けれども、労働条件の一つとして会社が退職金支給を約束しているのであれば、会社には退職金を支給する義務が生じてまいります。
具体的には、ご主人の会社の就業規則あるいは雇用契約書で退職金支給の有無、計算方法を確認していただく必要があります。そこから、ご主人の会社は退職金を支給するのかしないのか、支給する場合どのように算出するのか、いつ支払うのかが明らかになってまいります。
また、就業規則等で支払いが約束されていない場合であっても、今まで退職した人には皆退職金が支給されていた等、職場慣行となっていた場合は、支給を請求することもできます。
まず、ご主人に会社の就業規則や雇用契約書の退職金規定を見てもらってください。その上で、必要があれば再度ご相談ください。

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事例08「離職票が貰えない」
【相談者】
30歳代の女性。勤続3年。事務職。
【相談内容】
先月末退職しました。1か月たっても、会社は、離職票を交付してくれません。
就業規則に定められているように、1か月前に退職の申出をして事務手続きはきちんと済ませています。
また後任者との引継ぎも十分に行い、会社には迷惑をかけていません。
失業手当を受給したいと思っています。
手続きが遅れると貰えないことがあると聞いています。
どうしたら良いのでしょうか。
【回答内容】
誰にでも職業選択の自由とともに、退職の自由があります。
会社は、退職した労働者が希望した場合、離職票(雇用保険被保険者離職票)を交付することになっています。
具体的な手続きの流れですが、会社は、まず、被保険者が退職した日の翌日から 10日以内に「雇用保険被保険者資格喪失届」に「雇用保険被保険者離職証明書」を添付して ハローワークに提出しなければなりません。
その後、ハローワークより会社あてに離職票(雇用保険被保険者離職票」)が交付されます。
退職した労働者が希望すれば、会社は、この離職票を渡さなければなりません。
こういった手続きは、雇用保険法で定められていることです。
もう一度会社に連絡して手続きを進めるように請求してみてください。
それでも、進展がないようでしたら、直接ハローワークに相談してみてください。
このことを、「確認の請求」と言います。ハローワークが「確認」しますと、
退職した被保険者あてに「離職票」を交付してくれます。
手続きが遅れますと、「貰えるものが貰えない」こともありますので、早めの対応をお勧めします。

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事例07「会社からの退職勧奨」
【相談者】
外食店に勤務する女性
【相談内容】
13年間勤めた外食業店を10月25日付で辞めるよう、1ヶ月前に文書で予告されました。
これまで1年ごとの更新を重ねてきています。
母子家庭なので1ヶ月230時間、1日9時間から10時間働いてきました。
この間に時給も上がましたがそれが、経営を圧迫するというのです。
社会保険は自己負担が重く手取りが減るのであえて加入しませんでした。
雇用保険も同じく加入していません。
会社の言い分があまりのことに腹が立って、予告された日に退職届を出しました。
しかし、よく考えてみると納得できません。
【回答内容】
経営不振を理由とする雇止めについては、整理解雇の4要件が適用されます。
更新を重ねてきたパートでも同じく適用されますが、
あなただけが対象になっているのであれば、その理由は成り立ちません。
やはり時給が高いあなたを辞めさせる口実だと思います。
雇止めを争うとしても退職届を出してからでは難しいと思います。
この場合、むしろ勧奨退職に応じたというべきだと思います。
ところで、社会保険に加入して来なかったということですが、
本来は労働者の意思で加入しないということはできません。
健康保険や厚生年金にはそれぞれ国民健康保険、
国民年金という替わりの制度がありますが、雇用保険にはそれがありません。
雇用保険は労働時間が週20時間以上、 31日以上雇用見込みの労働者には適用しなければなりません。
これまで保険料を納めていなくても2年間は遡及加入できますので、
職安で相談してください。もちろん労使双方でその間の保険料負担が生じます。
今後の再就職にも繋がりますので雇用保険被保険者資格取得をしてください。
その際、職安で離職理由をよく説明すれば、 給付制限がつかない会社都合として扱ってくれるかもしれません。
今後、退職届を出すときは慎重にどこかに相談することをお勧めします。

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事例06「『雇止め』の予告」
【相談者】
コールセンター派遣社員
【相談内容】
「6か月の派遣期間で、コールセンターに派遣された。
1ヵ月は試用期間として研修期間があり、その研修を受けた。
研修後、派遣先から業務に不適合として契約解除されたと派遣元から伝えられた。
私は、研修では2回のテストにそれぞれ合格しており、ロールプレイングでも同期の研修生と同じレベルと考えている。そのため、業務不適合には納得がいかず説明を求めたが、派遣先はそれ以上答えてくれないと言われている。派遣契約解除後は、派遣元から、休業手当が支払われているが、辞めてほしいと言うニュアンスの発言がなされている。」
このような場合、今後私はどのように対処すればよいでしょうか。
【回答内容】
労働(雇用)契約について
労働者派遣の場合は、
(イ)派遣元と派遣先の「労働者派遣契約」と、
(ロ)派遣元と派遣労働者の間の「雇用(労働)契約」の二つの契約があります。
今回の場合、(イ)の契約が解除されても、(ロ)の契約が残っています。
具体的対応策
従って、派遣労働者は派遣元に対し次のような要求が出来ます。
① 残った契約期間に新たな派遣先の紹介を求めましょう。
② 新たな派遣先がない場合、すなわち働くことが出来ない場合、
 原則残りの期間の賃金の全額の支払いを求めましょう。
 <派遣元は先手を打って労基法26条の休業手当(平均賃金の60パーセント以上)
 の支払いをしてきているが。>
③ 派遣元が解雇を行うとすれば、有期の労働契約なので解雇理由は、
 「やむを得ない事由」(労働契約法17条)がないと
 契約期間が満了するまでの間は、契約解除はできないと規定されています。
 「労働者派遣契約」解除が、即「雇用(労働)契約」解除にはなりません。
 新しい派遣先を紹介するよう派遣元に強く求めましょう。
④ 会社と交渉するに当たっては、
 今の労働条件を引き下げないよう意識して交渉しましょう。

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事例05「労働条件の変更について」
【相談者】
パートとして勤務して10日目の女性
【相談内容】
私は、ずっと正社員として20年以上勤務してきましたが、母の介護のため、退職し、9時から16時までのパートにつくことにしました。 選んだ理由は、「所定時間外労働がない」という条件です。母の介護を続けるために時間外労働がないということはとても都合がよかったからです。
ところが、実際には帰ろうとすると毎日のように呼び止められ、仕事を命じられます。
大概15分から20分程度ですが、昨日は1時間ぐらい残って仕事を続けました。
会社からいただいた労働条件通知書には、「所定時間外労働なし」、「雇用期間は1年」となっています。
このままでは、何のためにパート勤務にしたかわかりませんし、母の介護にも差し障りが出てくるため、退職しようかと考えています。
でも、雇用期間があるので、1年間は退職できないのでしょうか?
【回答内容】
労働契約に、雇われる期間があらかじめ決められている場合、その期間は仕事を続けなければならないのが原則です。 契約期間が満了した時に辞めることは契約違反なりませんが、契約期間の途中で辞めてしまうことは契約違反にあたります。 この契約期間は使用者も労働者も守らなければなりません。
しかしながら、契約期間の途中でも「やむを得ない事由」で辞めることはできます。
また、あらかじめ明示された労働条件と実際の労働条件が異なるときはいつでも退職することができます。
ご相談者の場合、労働条件通知書で明示された「所定時間外労働なし」という条件が実際と異なっているということですから、 契約期間の定めがありますが、直ちに雇用契約を解除することができます。
また、契約通りの労働条件で働けるよう要求することもできます。

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事例04「解雇か退職勧奨か」
【相談者】
正社員として5年勤続
【相談内容】
正社員として入社し5年勤続。キャリアアップの転職を考えていたところ転職先が見つかった。
7月31日を退職日として退職届を6月上旬に提出し受理された。
その後会社からの異論はなく、継続して出勤し業務をこなしていたところ、
「後任を採用できたので、退職日を賃金〆切日の7月15日として、
7月16日以後は会社に来なくて良い」と言われた。
このまま7月15日に会社を辞めなければならないのでしょうか。
【回答内容】
会社に対して、これは7月15日付解雇、または退職勧奨のどちらなのかを尋ねることが必要です。
退職勧奨は、会社が従業員に対して労働契約の合意解約を申し込むものとされているので、
7月15日付退職に応じる義務はありません。
はっきりと「7月31日退職を変えない」ことを伝える必要があります。
解雇であれば、解雇理由は何かを尋ね、「解雇理由書」の交付を要求することができます。
会社が従業員を解雇するには正当な理由が必要で、
「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、
その権利を濫用したものとして、無効とする。」(労働契約法第16条)とされています。
「後任が見つかったら」という理由では、正当な理由とは言えないと思われます。
また、従業員を解雇するには、会社は、原則30日前に解雇予告する必要です。
仮に会社が一方的に7月15日付退職または解雇として手続きをしたときには、
労働基準監督署の総合労働相談コーナーや労働局の企画室に相談し、
助言やトラブル解決のための「あっせん制度」の利用をすることもできます。
会社も退職勧奨や解雇に係る知識が不足していることも考えられるので、まずは十分話合ってください。

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事例03「退職勧奨について」
【相談者】
製造業正社員
【相談内容】
従業員規模50人程度の製造業の会社に正社員として勤めている。
今年4月ごろから、受注減に伴い、仕事量が減ってきた。
6月に入り、総務部長と上司の課長に呼ばれ、受注回復が見込めず、業績が悪化しているので、
人員を削減せざるを得なくなった。
ついては、協力金として賃金の〇か月分支払うから、
退職に協力してほしい、よく考えて返事をするように言われた。
辞めたくなかったので、その時は断ったが、その後も繰り返し退職を勧められ、断りきれなくなってきた。
このような退職の勧め方に、問題は無いのでしょうか。
【回答内容】
使用者が労働者に対して、退職を勧めることは、退職勧奨と呼ばれるものであり、
合意退職の申入れ、あるいはその誘引を行うものですから、
退職勧奨自体には法的な効果はないし、問題はないと解釈されています。
したがって、退職勧奨を受けた者は、自由にその意思を決定することができますし、
いかなる場合でも勧奨行為に応じる義務はありませんので、
辞めたくないということであれば、率直にその旨伝えて、断るのが一般的な対応になります。
しかし、退職勧奨を受けた者が自由に意思決定することが
できなくなるような勧奨が行われた場合には、問題となることがあります。
例えば、労働者が退職を断っているにもかかわらず、
執拗に勧奨行為を繰り返すとか、数人で取り囲んで勧奨するなど、
労働者の自由な意思決定を妨げるような、半強制的な勧奨は、不法行為(民法709条)として
損害賠償請求の対象となる可能性が出てきます。(下関商業高校事件 最高裁 昭55.7.10判決 労働判例345)
相談者が受けている退職勧奨が、不法行為にあたるかどうかの判断は
難しいところですが、上記の判例では、退職勧奨の態様を、総合的に勘案し、
全体として労働者の自由な意思決定が妨げられる状況であったか否かが、
その勧奨行為の適法、違法を評価する基準になるとしています。

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事例02「退職手続について」
【相談者】
息子さんの件で母親より相談
【相談内容】
会社勤務の息子が、体調不良のため実家に帰って暫く休んでいてもう出社できないと言う。
昨年ごろから体調不良で、仕事でもミスを重なり仕事の自信もなくなっているようだ。
本人は退職したいと言うが、退職届を持ってゆくことが自分できないという。
この場合家族が持って行ってもいいのか、また退職手続等について教えてほしい。
【回答内容】
誰にでも職業選択の自由とともに退職の自由があります。
息子さんが精神的な事情がありご自分で退職手続が出来ないのなら 親御さんが替わりにやることも止むを得ないと思います。
会社に事情を話してよく打ち合わせのうえ円満に退職できるようにしたほうが良いと思います。
この場合、自己都合退職として、一般的には退職届を提出することになります。
これは労働者の一方的な意思表示で退職の効果が生じるもので、 使用者の同意や承諾は必要ありません。
民法の雇用契約についての規定では、息子さんの場合、前提として期間の定めのない雇用契約、 また欠勤、遅刻、早退による減給がある月給制であるならば、 退職日の14日前に予告して退職の手続きを取ることによって雇用契約は終了します。
退職手続では、社会保険については健保証などの返還をして、 会社から健康保険、厚生年金の資格喪失証明の交付を受けます。 退職日の翌日が資格喪失日になりますので、その日から区役所で国民健康保険、 国民年金に加入することになります。
雇用保険については、会社から交付された離職票と運転免許証、印鑑、写真2枚、 本人名義の預貯金通帳を持参して職安で雇用保険の求職者給付の手続きをします。
ただ、病気のためにすぐに働けない状態が30日以上続いた場合は、 受給期間延長の手続きをすることによって、最大で4年間に延長されます。 雇用保険基本手当の受給資格期間は離職日の翌日から1年間ですので、 注意しなければなりません。
詳しくはハローワークで訊いてください。

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事例01「退職時の有給休暇取得について」
【相談者】
事務職の正社員として約3年半勤務
【相談内容】
今月末退職予定で、年次有給休暇は12日残っている。
今月1日、上司に「退職までに、残っている年次有給休暇を取得させていただけないでしょうか」と
打診したところ、
上司から「今月は全社的に非常に忙しい月であることは、わかっているはずだ。
自分の都合で今月退職するうえ、連続休暇を取りたいとはわがままにも程がある。
休暇をとるのは認めない」との回答があった。
自分としては会社の忙しい事情は理解できるが、
後任者に引き継ぎも完了しているので、仕事上の大きな支障はないと思っている。
また最近体調がすぐれないので、残っている年次有給休暇を使って、休養にあてたい。
このような場合、どのようにすればよいか。
【回答内容】
年次有給休暇は労働基準法第39条にて、
6か月継続勤務して全労働日の8割以上出勤した場合、
継続又は分割した10労働日の有給休暇が与えられ、
それ以上勤務した場合は、実績に応じて日数が加算されることになっています。
このように年次有給休暇を取得する権利は、法律上当然に生じるものですが、
退職するまでに取得しなければなりません。
ただ、年次有給休暇を取得すると「会社の正常な運営を妨げる」場合は、使用者の方
から他の時季に振替えることができます。(これを時季変更権といいます)
相談者の話から判断しますと、休暇の取得を妨げる事情も特になくまた会社が振替
日を提示できないのであれば、時季変更権の行使もできないことになります。
このように会社の扱いは労働基準法違反となりますので、上司の方にこの点を
指摘して、きちんとした対応を求めてください。

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