【ハマの職人 第5号】 ~この横浜に継承したい技の話~

公開日 2018/05/08

 

〈塗装職人〉三塚 忠夫氏

建築塗装1級技能士、鋼橋塗装1級技能士(いずれも国家資格)、神奈川県職業訓練指導員

〈創業歴史〉

15歳から技能訓練校に通いながら、親方の下、独立を目標に住み込みで修行。
親方の下では「町場(住宅)」、外で「野丁場(大きな建造物)」・「橋梁」を覚え、
昭和58年23歳で独立し、ミツカ塗工店創業。平成4年有限会社ミツカに組織変更。

〈職人と育成の現場〉


二俣川にある、三塚氏も通ったという産業技術短期大学で取材させていただきました。
こちらでは、塗装知識・技術とともに、社会性も学んだそうです。
今のネットワークはこちらの学校時代の仲間で、
今でも「忙しくても暇でも、声をかけ助け合う」関係が続いているとのこと。

まず、最初に志したきっかけです。
中学2年生の春休みに、親族の塗装業を手伝い、幼稚園の遊具(ジャングルジム)が初めての塗装。
それが面白く、「ペンキを塗って、お金がもらえるなんて楽しい仕事!」と思ったそうです。
ここは和んだところです。次にまじめにいくつか。

「職人」について聞きました。
職人は「教わる」という謙虚な姿勢を持つべき。自分が知らないと人に教えられない。
修行中は仕事を覚えるために金額関係なく、なんでも手を出して覚える。
(三塚氏はバブル時代も儲けずに、一所懸命仕事をして教わりながらなんでも覚えたそうです。)
そしてなんでも出来るために、なんでもやるためには、道具や機械をそろえる投資も必要になってくる。
また、資格はお客様から望まれるものあり、大事と考えている。
職人は「腕のよさ」を証明するために、資格を持つべきと明言されていました。

やりがいを聞いてみると、自分の仕事を、レベルの違いが分かる同業者から
「さすがだね」と褒められるのがプライドだとのこと。
「常に新しいことを考えながら、やり続けてきた。そして積み重ねが今の自分」と自負されていました。

仕事は戦略会議からスタート!
みんなの意見を聞き、相談しながら、新しいこともまずやってみて、上手くいったら褒める。
「親方」として従業員一人ひとりの得手・不得手も把握し、
セクショナリズムを取っ払い、お互いをフォローしあう。
自分は個人を割り付けた段取りを考え、差配するので、現場に着く前に仕事は完了している。
『最終ビジョンを持って、こうあるべき・こうするべきと具体的な計画を練り、
達成するために必要なヒト・モノ・コトに投資して十分に用意する。
一人ではできないから、ヒト(人材)をお大切にする』。

なんともしびれるコメントですよね♪

最後に、目指すものは?
良い仕事をするために、労働環境の整った会社にしたい。
営業力も経営知識もある人に任せ、いつ引退をするかと時に考えるそうです。
お話を進めていくうち、私の持つ「職人」のイメージより、
腕のいい「緻密な企業経営者」を強く感じました。

取材日:2018年4月26日(岩田光代)
 

有限会社ミツカ 三塚様
https://khjm2158.wixsite.com/mitsuka
公益社団法人 神奈川県塗装協会
http://www.k-tosou.net/