技文レポート

技文便り「館長より」□■□gibun&しごと通信□■□”Vol.100”副館長より 2025/6/152025年06月15日

こんにちは、副館長の大木です。
メールマガジンをお読みいただきありがとうございます。

このたび、技文のYoutubeチャンネルを開設いたしました。
動画の第一弾として、横浜市制作の「匠の技|貴重な技能に関する記録映像」を引き継ぎ、
横浜マイスター水守康治氏による「帯仕立て職人の技」の動画をアップいたしました。

私は撮影前のロケハンに同席させていただきました。
初めておじゃまする水守マイスターの仕事場は、材料や道具がいろんなところに置かれており、
一見雑然としていながらも効率的であるという「職人の工房」らしさがありました。
こういった職人の工房はどの職種でもワクワクします。

動画は針が布を通る音や、切れ味の良いはさみの音などにもこだわっています。
本編とショート動画をあわせ、皆様ぜひご覧ください。
また、技文レポートでは撮影当日の舞台裏もご紹介しています。
合わせてご覧ください。

大木佑介

会館【技文レポート】春の陶芸教室20252025年06月11日

【春の陶芸教室】の様子をお知らせします。

当館の陶芸教室は

親切丁寧な大野先生指導の下、初心者の方でも
 安心してものづくりを楽しめる

土(赤土・白土)が自由に使えるので、
 作りたいものを好きなだけ自由に作陶できる

窯場があるので、窯出し体験ができる

 など、初めて陶芸をする方でも様々な体験が
 できるところが魅力です

まずは土を練るところから。
土は赤土、白土2種類を使い、赤土は主に大野先生が
荒練り、菊練りをします。
体全体を使ってこねられた土は、芸術的な仕上がりに
なります。
白土は生徒さんと一緒になって、土練機(どれんき)を
使いしっかりとこねていきます。

初めての方は大野先生が指導に入り、手びねりや
たたら作りから始めていきます。
リピーターの生徒さんも多く、電動ろくろなどを
使って作陶を進めていきます。

作品が出来上がったらしっかりと乾かし、
素焼きに入ります。
窯から出てきた作品はどこか神々しささえ感じます

素焼きが終わったら釉薬をかけますが、色使いで
作品の印象がぐっと変わってきます。

最終日には本焼きを終えた作品を並べて鑑賞会。

一生懸命に作陶に向き合い、先生からの講評も受け、
満足のいく作品が出来た喜びを分かち合いました。

 

皆さんも新しい趣味の一つに陶芸はいかがでしょうか?

その奥深い世界に引き込まれ、作り上げた作品に愛着が湧くことひとしおですよ。

皆様のご参加、お待ちしております。

お申し込みはこちら👉https://gibun.jp/koza/746/

会館【技文レポート】帯づくりマイスターの現場から~動画撮影の舞台裏2025年06月08日

この度、技文のYoutubeチャンネルを開設しました!
第1弾は、「
【必見!匠の技・心】帯仕立て職人の技|Craftmanship of Obi tailoring artisans」として、
帯仕立ての水守康治氏(横浜マイスター)にご協力いただき、後世に残すべき技能を記録しました。
その撮影現場の裏側のお話しをさせていただきます。

撮影を依頼したのは公益社団法人かながわデザイン機構の皆さん。
帯づくりの撮影に向けて、より良い形が伝えられるよう、事前にさまざまな準備を重ねました。
使用する帯の選定に時間をかけ、撮影場所や動き、光の当たる場所に至るまで細やかに確認を行いました。

また、シナリオと絵コンテを用いて全体の流れを丁寧に共有し、                                        限られた時間の中でもスムーズに進行できるよう努めてくださいました。
伝統の技をきちんと届けるために、細心の気配り、準備を行い、本番に備えました。

撮影当日

カメラマン、進行の方々、そして技文スタッフの間に緊張が走っていました。
カメラの位置、進行の確認、音の調整、初めての撮影にどこか張り詰めた空気。
そんな中、水守マイスターが笑顔で登場。
和やかな雰囲気に包まれ、撮影はスタートしました。

撮影中、マイスターが繰り返し口にしていたのが、
「自身が納得できる作品をお客様に提供したい」
「約束は必ず守り、お客様との信頼関係を築くこと」という信念。
帯という「形ある伝統」の裏にある「目に見えない想い」に触れることができました。
完成版ではわずか15分の映像に凝縮されますが、その裏には想像を超える時間と労力がかかっていました。

撮影が終わっても編集作業が待っています。
専門的な内容も多いため、用語の説明や見せ方にも工夫を加えました。
また、多くの方に興味を持っていただけるよう、英訳もされています。
英語にない専門用語をどう伝えるかも課題でした。

編集した内容を見ながら何度も打ち合わせを重ねてようやく形になりました。

完成したのは15分の動画と44秒のショート動画。
帯がどのように作られ、どのような思いが込められているのか。
映像を通して、その一端を感じていただけたら嬉しいです。

この映像が帯仕立てという伝統技能に興味を持つきっかけとなり「こんな世界があるんだ」と感じていただけたら何よりです。
そして、水守マイスターの想いと共に、その技が次の世代に繋がっていくことを心から願っています。

この度の撮影にご協力いただいた皆さんのお力添えのお陰で、想いのこもった素晴らしいい作品に仕上がりました。
かながわデザイン機構の皆さん、そしてなにより水守マイスターに心より感謝申し上げます。

帯づくりを体験できるチャンス
会館では水守マイスターから教わり、帯づくりを体験できる講座も開催しています。
実際に手を動かしながら「帯」の奥深さを知ることができる貴重な機会です。

開講が決定いたしましたらHPで募集いたしますので、ぜひご参加ください。