技文レポート

技文便り「館長より」□■□gibun&しごと通信□■□”Vol.106”副館長より 2025/9/152025年09月15日

こんにちは、副館長の大木です。
メールマガジンをお読みいただきありがとうございます。

今回は「針」についてです。
匠プラザに収蔵されている針に、どんなものがあるか調べました。

まずは一般的に思い浮かべる裁縫の針。
和裁、洋裁の区別はありますが、布を縫う目的は同じです。
もしかしたら鍼灸マッサージ師の鍼を思い浮かべる方もいるかもしれません。
こちらは漢字こそ違うものを使用していますが、形状は針です。

その他にあるものはどんどん大きくなっていきます。
靴職人が革を縫う針、畳職人が畳を縫う針、
さらには造園で生け垣を作る際に使う針というものもあります。
手のひらサイズの造園用の針は、大きく太く、むしろ安全なように見えます。

職種によってこんなにも形状が違うのに針という名前がついているのは、
何かに突き刺して使うという目的が同じだからかと思います。

逆に何かに突き刺さないのに針という名前がついている道具は、時計職人の時計の針です。
布に「刺す」と時間を「指す」。奥深いです。

大木佑介

畳の針(左)と生け垣用の針(右)

会館【技文レポート】夏の陶芸教室20252025年09月07日

「夏の陶芸教室」全6回が終了しました!! 

 

春の陶芸教室から引き続き、大野和之先生・大野かんな先生を講師にお迎えし開催しました。

 

初心者の方からベテランの方まで、それぞれのペースに合わせて様々な技法

(電動ロクロ・手びねり・象嵌技法・ドーナツ挽き・絵付け・釉薬掛け)を先生より教えていただきました。

 

皆さんそれぞれ陶芸楽しんでいます。制作ノート、下書きスケッチを持参する熱心な方もいます。

毎回あっという間に時間が過ぎていきます。

 

最終日は全員で作品の窯出しを行い、先生に講評していただきながら作品鑑賞会!!

窯出しの日は皆さん毎回ワクワク・ドキドキの日です♪

是非、ご家庭の食卓で器を使用して楽しんでください!

 

10月から始まる【秋の陶芸教室】は現在お申込み受付中です。

初めての方もお気軽にご参加ください。皆様のご参加を心よりお持ちしています!!

技文便り「館長より」□■□gibun&しごと通信□■□”Vol.105”副館長より 2025/8/252025年08月25日

こんにちは、副館長の大木です。
メールマガジンをお読みいただきありがとうございます。
今月は館長と担当日を交代して配信しています。

8月末となりましたが、まだまだ夏は続く気配です。
収蔵品の中に「夏」に関係する物はないか探してみました。
見つけたのは、和菓子屋さんの「ヤキガタ(常夏)」です。

こちらはかつて伊勢佐木モールにあった老舗の和菓子屋さん、
全国的に有名な「花見煎餅吾妻屋総本店」様から寄贈された道具です。

おそらく瓦煎餅のようなものを焼いていたと思われる焼き型で、
片面に「常𭐢(𭐢は夏の俗字)」の字とうちわと何かの花、
もう片面にはお店の名前の「花見」とあります。

他にも同じシリーズで「須广」「東屋」「うき船」などの焼き型もありました。
実はこれらは全て源氏物語の巻名で、右上の5本の線もそれぞれの巻名を表す図柄です。
なかなか雅なお菓子ですね。

なんだか夏にあまり関係ない流れになってしまいました。
まあ源氏物語の「常夏」もちゃんと夏のお話のようなのでよしとします。

大木佑介