技文便り「館長より」
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□■□技文便り□■□”Vol.12”館長より 2012/12/25
『暮れていくこと』
市民の皆さま、
いつも当館をご利用いただきありがとうございます。
仕事人である私たちの“暮れ”の行事と言えば、
忘年会と納会。
年末行事にちなんで「記憶」の話をします。
脳の働きからすると、人間は忘れる存在だそうです。
短期の記憶は3日ほどしか持たず、昨夜の夕食を
思い出せないのもこれに当たります。
理屈の上では、忘年会を開かずとも自然に忘れます。
一方、脳には長期記憶という機能もあります。
短期記憶がすぐ一杯になり、古いものをどんどん
捨てる(忘れる)とすれば、
長期記憶は、たまにしか使わない大きな箪笥の引き出しに
丁寧に畳んである着物のような存在、ということです。
人の記憶の仕組は、ITの世界のメモリーと
根本的に違います。
人の記憶は、事実だけでなくその時の感情や思いが
セットになって長期に保存されるそうです。
子供の頃の楽しかった記憶が今もって鮮明に思い出されるのは、
その時感じた思いや感情が一緒だからです。
起きた事実は、いずれ忘れ去られ過去になります。
忘れなくても、記憶は曖昧になり不確かになり風化します。
それが、人です。
一方、私たちの心の箪笥には、風化しない感情が残ります。
思いや感情は、過去のものでも「今」に輝きます。
思い出す度、切なくなったり嬉しくなったりするのが
その証です。
事実は過去を、感情は「今」を生き続けるのです。
だとすると、
忘年会の本当の目的は、人間本来の(忘れる)性質を
詫びる行事なのかもしれません。
納会とは、仕事や商品だけでなく、
今年起こった事実への思いや感情を、
心の箪笥に「納める」儀式ではないかと。
年の瀬に、「忘れ」を受け入れながら、
その時、あの時に感じた思いや感情を
心の箪笥に大事に「納め」ていく。
事実は、時と共に風化し過去になりますが、
納めた思いは、「今」に生き続ける。
それが“暮れていく”ことかと。
「ノーベル賞は、過去のもの」
先日、受賞した山中教授が受賞式の後で発した言葉です。
今年一番印象に残った言葉でした。
教授には、ノーベル賞受賞さえも「忘れ去るもの」。
一方、インタビューの随所で発言された
「今後、この技術をどう活かすか?」の言葉には、
受賞の事実は風化しても「難病の人を救いたい」との思いは
ずっと彼と共にある。
そう、受賞に至った思いを心の箪笥に「納めよう」
としていると感じました。
こうして、教授の素晴らしい1年が暮れていきます。
市民の皆さまには、
今年一年間、当館をご支援いただき、
まことにありがとうございます。
私どもも、暮れていく度に皆さまと共に
“思い”を重ねていく存在でありたいと
切に願っております。
よいお年をお迎えください。
平成24年12月
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□■□技文便り□■□”Vol.11”館長より 2012/12/10
『宿るもの』
市民の皆さま、
いつも当館をご利用いただきありがとうございます。
先月、生まれて初めて着物を新調しました。
今年の夏、当館で取り組んだ浴衣dayに触発され、
和装の世界に思い切って飛び込みました。
引き渡しの時。
和紙に包まれた着物を開けた瞬間、
「これが私が選んだ反物?」と、
そこには、見まがうばかりの異彩を放つ
着物がありました。
まさに、命が宿る。。。。
魂の息吹を感じた、驚愕の体験でした。
その感想を率直に作り手にお伝えすると、
とても喜んでいただきました。
「昔から、着物には気が宿ると言いますか、
作り手の思いが入り込み、
それで着る方が護(まも)られてる、
とも言われてたんですよ」と。
正装やいざという時の“それなりの着物”には、
形や形式だけでなく“魂”が込められているのだそうです。
作っていただいた着物は、
作り手の創意工夫があらゆる面でなされており、
それも驚きでした。
その一つ一つに作り手の技が光り、
着る人への深い配慮と相まって、
ますます輝きを増しています。
長年もの間、磨き上げられた技が随所に光る着物。
そして、何よりその着物に込められた着る人への深い配慮。
これぞ、まさに手間暇かけて作り上げる職人技かと。
手作りにしかないもの。
それは宿る魂。
分身である道具に宿る魂は、
労わりと慈しみ。
作った作品に宿る魂は、
技へのプライドと
相手への深い配慮。それこそ、愛。
今年の冬、私は愛に護られ着物を身に纏います。
平成24年12月
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□■□技文便り□■□”Vol.10”館長より 2012/11/25
『引き継ぐもの』
市民の皆さま、
いつも当館をご利用いただきありがとうございます。
先日、当館で行われた横浜マイスターまつりが盛況に終わりました。
10月の技能まつりに続き、毎年恒例となった
地元技能職を代表する横浜マイスターの方々の行事です。
(今年は15回目。詳細は【こちら】を参照ください)
工業化・自動化全盛の時代にあって
人手によるものづくり、技の世界観を
多くの市民の方に触れていただくことが目的です。
実は、私の父も職人でした。
まつりの会場で、
父と同業のマイスターの方のコーナーを
覗いた時のこと。
机上にある
糊付けのための水を入れる独特のトレー、
業務用アイロン、アールのある特殊な定規、、、、など
マイスターの道具を見た瞬間、幼少期の自分に戻りました。
父の仕事場で道具をおもちゃ代わりに無邪気に遊ぶ自分に。
道具は、職人さんの魂とも言われます。
プロの技を生み出すにはなくてはならないもの、
ですから。
一方、道具は「魂が宿る」「魂をつなぐ」
ものでもあるように思います。
まつりの会場で目にした道具は
父のものではありませんでしたが、
その瞬間、父の職人としてのこだわり、プライド、
熱意を道具を通じて初めて感じたように思います。
その父も5年前に他界しました。
家業を継がなかった私は、生前、父の職人としての魂を
感じることはありませんでした。
むしろどこか距離を置いていたように思います。
親不孝の息子でした。
職人さんが集う横浜マイスターまつりは、
その魂も集うのかもしれません。
もしかすると、
私たちは、その技能・伝統の継承だけでなく、
その魂こそ後世に引き継ぐものなのかもしれない、
と感じました。
手づくり
ものづくり
魂(こころ)づくり
その磨き上げられた技と人間性こそ、私たちの宝ではないかと。
皆さんは、どうお感じになられますか?
平成24年11月
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□■□技文便り□■□”Vol.09”館長より 2012/11/10
『人は大豆』
市民の皆さま、
いつも当館をご利用いただきありがとうございます。
前回の発酵食品に続き、またもや大豆の話題です。
先日、当館主催事業「匠の学校」で手作り豆腐に
挑戦しました。
製造工程としては予想外にシンプルでした。
(詳細は【こちら】をご覧ください)
しかし、、、、
大豆のつぶし方、火加減、混ぜ方、にがりの入れ方、
“かくはん”のさせ方など、各工程ごとに微妙な
さじ加減で味も品質も大きく異なり、
作る人によって十人十色の味に変化。
まさに作り手=職人さんの経験と勘が
豆腐の味と品質を左右します。
更に驚いたことは「捨てるものがない」こと。
作る過程から、豆腐以外に湯葉、豆乳、おから、
が生まれます。
唯一捨てる「“かくはん”しなかった水」も
これで白木を磨くとピカピカになるそうです。
たった一握りの食材から、これほどの食品と用途を
引出した先人の知恵に脱帽です。
前回は味噌醤油など発酵食品、今回は豆腐と、
古来より伝わる大豆の食品加工技術を話題にしました。
共通するのは、
「素材(大豆)の魅力を余すことなく引出す」
「全てを無駄にしない。捨てない、大切に利用する」
「人の経験と勘が仕上りを左右する」
ということ。
ふと、素材(大豆)を「人材」に置き換えたら、、、、
「人材の魅力(可能性)を全て引出す」
「人材を無駄にせず、人材を大切にする」
「経験と勘によって人材は磨かれる」と。
私たちは、
「人が手間と隙をかけることにこそ、現代という難しい時代を
生き抜く技と知恵がある」
と信じています。
皆さんはどのようにお感じになられますか?
平成24年11月
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□■□技文便り□■□”Vol.08”館長より 2012/10/25
『腐敗と発酵』
市民の皆さま、
いつも当館をご利用いただきありがとうございます。
当館主催事業「くらしの学校」で人気を博している企画に
『麹クッキングシリーズ』があります。
昨今の塩麹ブームがキッカケとなってか大変人気です。
麹とはカビ菌の一種で、タンパク質を栄養素として分解して
様々な酵素を出します。
肉を柔らかくしたり旨味を引出したり、これも酵素の働きです。
近頃では、消化にもよく健康にもいいことが分かり、生酵素
なるものも販売されています(私も愛飲しています)。
これらは、全て発酵技術です。食品を腐らせて(腐敗)、
別物へと「進化」させます。
味噌、醤油、食酢、みりん、清酒、焼酎、泡盛、漬物など、
基本食材(米・麦・大豆など)があれば、何でもできる。
高温多湿の日本の風土にあって食品の保存にも適し、
栄養学的にも優れている、まさに生活必需の万能技術です。
それが、見えないカビ菌(麹)による腐敗の力だとは、
感動すら覚えます。
一方、
現代の私たちは、「菌」「カビ」と聞くと忌み嫌います。
昨今の無菌、除菌ブームが代表例で、なんでも除菌です。
昔に比べ世の中は衛生的になっているように思えますが、
アレルギーや花粉症など現代人の耐性が低下しているように
感じてしまうのは私だけでしょうか?
ある方から聞いた話ですが、
無菌除菌のやり過ぎは、善玉菌までも殺してしまい、
生物本来の耐性を低下させるそうです。
目には見えませんが、菌も生き物なのです。
そう、人間や動物と同じように、自然、この世界を
構成し調和させる生物なのです。
私達の身体の中、特に腸内には何千種類という菌がいるそうです。
(ちなみに、ウィルスは生き物ではありません)
「腐敗」が「発酵」につながると気づいた昔の人は
「菌が生き物であり自然の一部である」
と知っていたのではないか、私はと思いました。
だからこそ、菌を廃除するのではなく「うまく利用する」
「付き合おう」「取り込もう」として、発酵という叡智を
生みだしたのではないか、と。
当館は、
「人が長い年月をかけて創り出した技能・技術には、
現代という難しい時代を生き抜く技と知恵がある」
と思っています。
菌、カビ、麹、、、全て見えない力(発酵と腐敗)を
持っています。
昨今の除菌ブームと麹ブームに
皆さんは何をお感じになられますか?
平成24年10月
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□■□技文便り□■□”Vol.07”館長より 2012/10/10
『秋麗(うらら)』
市民の皆さま、
いつも当館をご利用いただきありがとうございます。
一時期、俳句短歌がブームになったことがあります。
短い文章、限られた字数にもかかわらず、
心に響く深遠なる世界。
これまた、ブームになりましたが、
○○川柳として一般の方からの応募で入賞を
決める企画が今でもあります。
その作品を読むと時節・時代を鋭く切り取った
描写力が光っています。
ふと感じるのは、
私たち日本人が、昔から短いこと儚(はかな)きこと、にこそ
奥深さを感じる民族だったように思います。
国学で有名な本居宣長は、日本人の本質を
“もののあわれ”と表現しました。
春夏秋冬、四季折々に移りゆくその一瞬の変化を
僅(わず)かであるがゆえに「美しい」「愛おしい」
と感じるその心だそうです。
だからこそ、短歌、俳句など短い言葉に
その儚(はかな)さを込めたのでしょうか。
季節は秋。
夏の一瞬の儚(はかな)さに思いを馳せつつ、
私も一句。
『秋麗(うらら) 瞬(まばた)きする間に うろこ雲』
*秋麗(あきうらら):良く晴れた秋の空
秋満載の当館をぜひご利用ください。
平成24年10月
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□■□技文便り□■□”Vol.06”館長より 2012/9/25
『祭りと市』
市民の皆さま、
いつも当館をご利用いただきありがとうございます。先日、「技文市」を開催しました。
地元技能職や会館事業関係者による手作り商品の販売を行い、
ずいぶん賑わいを見せました。今月末(29日)には、フリーマーケットを開催します。
これも現代版の“市”です。各所では、秋祭りで賑わっていましたね。
技文では、来月14日に技能“祭り”に出展します。秋は“祭り”と“市”で盛り上ります。
古来、
五穀豊穣など生活の糧を天地自然、神仏に祈り感謝する場が祭り、
収穫物を皆で分け合い生活を支える場が市、
だったそうです。品種改良などの科学技術がなく、
流通網が整備されていない時代には、
とても大切な場であったことは容易に想像できます。祭りで、
一つになって神輿を担ぐ
一つになって踊る
一つになって楽しむ市で、
お互いに足りない物を交換する
余分なものを分け与える
皆で一つの恵みを分かち合う普段は、ばらばらである人と人とが
老若男女、立場・身分に関わらずつながっていきます。
身近な場所で人が出会いつながり合う場が
四季折々の“祭り”や“市”として生活に
根付いていたようです。私たちは、古の思いに馳せながら、
技能文化会館らしい“祭り”と“市”を企画します。
新たな市民の皆さまと出会いつながる機会をと。
皆さんもつながってみませんか?平成24年9月
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□■□技文便り□■□”Vol.05”館長より 2012/9/10
『終わりの始まり』
市民の皆さま、
いつも当館をご利用いただきありがとうございます。
9月になりました。連日猛暑が続きますが、
朝夕は少し過ごしやすくなったように感じます。
夏も終わります。暦の上では季節は秋です。
当館の夏は、
しごと支援センター主催の若者向け合同就職説明会を皮切りに
親子向け『匠の学校』3講座、『子どもアドベンチャー』、
お馴染みの『パソコン講座』『くらしの学校』の麹クッキングなど、
延べ1000名にも及ぶ市民の皆さまにご来館いただき、
例年になく活況を呈していました。
明日を担う若者の真剣な眼差し、
ものづくりの世界に触れる子供たちの笑顔、
ご来館者さま同士の心弾む会話などが忘れられません。
また、
毎週金曜日の職員による浴衣を着てのおもてなしや
朝顔、風鈴、など季節感のある飾りつけを施した受付。
何人かのお客さまから、直接お褒めのお言葉や好評をいただき、
ささやかな感動を味わいました。
その夏も終わり秋を迎えます。
中国古来の老荘思想の一つである易経にある陰陽の考えとは、
終わり(陰)は始まり(陽)であり、始まりは終わりであり、
その生々流転の流れそのものが世界である、としています。
“終わり”との語感には寂寞の思いを感じますが、
既に新たな萌芽(始まり)の躍動でもあります。
当館では、夏に引き続き秋ならではの企画をご用意しています。
『匠の学校』では、ブラウス作りが始まります(22日、29日)。
今月の連休には、職人さんの手作り作品を集めて
初めての『技文市』を開催します(15日16日)。
最後の週末(29日)には、『フリーマーケット』にチャレンジします。
(出展者募集中です)
既に新しい試みが始まっています。
季節と共に変化し続ける技能文化会館にご注目ください。
平成24年9月
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□■□技文便り□■□”Vol.04”館長より 2012/8/25
『見えないつながり』
市民の皆さま、
いつも当館をご利用いただきありがとうございます。
夏も終盤です。オリンピックの感動に沸いた夏でした。
サッカー、バレーボール、アーチェリー、フェンシング、卓球など
団体競技に「これぞニッポンの団結力・チーム力」を
感じた方も多かったのではないでしょうか?
中でも私は、史上最多のメダルラッシュとなった
個人競技の最たる水泳に、です。
最後のメドレーリレーを控えた入江選手の
「最後の選手がタッチするまで、27人のリレーは終わらない」
「声を枯らしてまで応援してくれる仲間の存在に感謝」
とのコメントに、個人の戦いであっても、
選手同志に確実に存在する
目には見えない“何か”を感じました。
現在、技能文化会館及びしごと支援センターには、
20数名の職員が働いています。
私たち以外に、行政関係者、弁護士、社労士、技能職の方々、
テナントの方々、警備・駐車場管理・館内掃除・貸室準備・
施設設備メンテナンスのスタッフなどなど
当館を円滑に運営するためにご協力いただいている関係者は、
ゆうに職員の数倍、100名は軽く超えるでしょう。
私たちは、全ての方と面識がある訳ではありません。
しかし、直接間接、面識の有無に限らず、
彼らの誰が欠けても、運営に支障をきたします。
多くの方々に支えられて当館の今があります。
言わば、これもチームかと。
昨年の漢字にもなった「絆」という文字。
糸へんに半と書きます。
半分になった糸をつなぐ見えない何か。
それが絆でしょうか。
私たち職員全員の名札には、技文らしく「絆」と書かれた
刺繍で作ったワッペンを貼り付けています。
見えない何かを信じ、感謝するためです。
私たちは、チームの力を信じ、チームの力で
会館サービス向上を目指します。
技文ならではのチーム力に今後もご期待ください。
平成24年晩夏
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□■□技文便り□■□”Vol.03”館長より 2012/8/10
『人は感動』
市民の皆さま、
いつも当館をご利用いただきありがとうございます。
先月より、当館主催事業「匠の学校」が始まりました。
地域の職人による“ものづくり”の面白さを市民の皆さまと
共有することが目的です。
当館では、地域の明日を担う子供たちに少しでも届けば、と
親子向けの企画を夏休みに集中的に展開します。
その現場では、職人が自分たちの仕事を
一生懸命、子供たちに説明しています。
お世辞にも、話はうまくありません。
しかし、
一たび実演を見せる段になると、一変します。
何かが降りてきたかの如く人が変わり、
いつの間にか周りの子供達もぐんぐん惹きこまれている。
そして、自分でやってみる。
「できた!」
「楽しい」「うれしい」「感動した」
ものづくりの醍醐味を味わっていただいている、
と実感する瞬間です。
オリンピックもいよいよ終盤。
期間中、ニッポンがんばれ!と
私も、涙ぐむことしきりでしたが、
メダルの色、結果の順位でなく、
そこに至る人のドラマ、人が真摯に打ち込むその姿に
私たちは感動を覚えます。
職人がものづくりに打ち込む姿勢には、
これに似た感動があるように思います。
匠の学校では、
人でしかできない体験、人でしか感じられない感動で
皆さまをお待ちしております。
ニッポンがんばれ!職人がんばれ!
ぜひ、応援ください。
平成24年盛夏
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□■□技文便り□■□”Vol.02”館長より 2012/7/25
『館長より』
市民の皆さま
いつも横浜市技能文化会館並びに横浜しごと支援センターを
ご利用いただきありがとうございます。
梅雨が明けました。暑い夏がやってきました。
日本人は、昔から暑さ対策として、様々な知恵を絞って
いたようです。
打ち水、行水、手ぬぐい、すだれ、蚊帳、
風鈴、線香、花火、、、など夏の風物詩が代表例でしょう。
共通するのは、
「自然を活かす」こと
「人の五感(視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚)に訴える」こと。
当館では、市民の皆さまにできる限り快適に会館を
ご利用いただけるよう、スタッフ一同、知恵を絞っています。
空調の温度調節や遮光など、一般的に考えられる手立て以外に、
人の力でしかできない、人でしか感じることのできない、
知恵です。
例えば、受付、エントランス部分に朝顔、風鈴など、季節を
感じていただく造作物を飾っています。
ご覧いただけましたでしょうか?
また、8月には曜日を決めて、一部スタッフが浴衣を着て
お迎えします。
人手を使った人が感じる快適さ。
当館ならではのおもてなしで、皆さまをお待ちしております。
平成24年 盛夏
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□■□技文便り□■□”創刊号”館長より 2012/7/10
『「技文便り」創刊に寄せて』
市民の皆さま
いつも技能文化会館並びに横浜しごと支援センターを
ご利用いただきありがとうございます。
今回、メールマガジンを創刊するにあたり、
当館の設置目的である
「技能職振興」「勤労福祉増進」「就労支援」
に流れる共通のテーマについて書き記します。
私たちは、
~人が手間と隙(ひま)をかけることにこそ、
現代という難しい時代を生き抜く技と知恵がある~
と信じています。
効率性・生産性・競争優位の現代にあっては、
簡単・便利・安価であることが重宝されます。
一方、
人手を使って手間隙かけたものには、
それらにはない“驚き”と“感動”、
そして、なにより“愛着”が生まれます。
私たちは、“人手”をかける、
ものづくり、
くらしづくり、
社会に役立つ人づくり、
を通じ、
地域社会(経済・市民生活)を活性することを
私たちの使命と考えています。
行政サービスに驚きと感動を!
新しい時代の社会起業家集団として
皆さまに愛される技能文化会館を実現していきます。
どうぞ応援ください。
平成24年7月吉日
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