技文便り「館長より」

  • □■□gibun&しごと通信□■□”Vol.102”副館長より 2025/7/15

    こんにちは、副館長の大木です。
    メールマガジンをお読みいただきありがとうございます。

    今回は裁縫で使う「ミシン」を紹介します。
    ミシンが日本にやってきたのは、ペリーが2度目の来航時に将軍家に贈ったものが最初のようです。
    ミシンの語源は英語のsewing machine(ソーイング・マシン)の「マシン」が訛ってミシンになりました。

    今ではほぼ電動ですが、昔は足踏み式が一般的でした。
    その足踏み式ミシンは細やかな装飾が施され、美しいデザインのものがたくさんあります。
    当時の職人が武骨な機械をインテリアとして、工芸品としての価値を持たせたものだといいます。
    私としてはペダルを踏むだけで、精密な動きで細かな縫い目を作るという機能の美しさも感じます。

    会館にも足踏みミシンが何台か収蔵されていますが、ほとんど装飾が落ちてしまっています。
    当時の洋裁職人が実際に使っていたものなので仕方ないですね。

    当館ではプロの洋裁技能士から教わる洋裁クラブや、
    夏の子ども向けイベント「匠の小学校」の洋裁体験でミシンを使うことができます。
    残念ながら足踏み式ではなく、現代の電動ミシンですが。

    大木佑介

     

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