技文レポート

会館【ハマの職人 第8号】 ~この横浜に継承したい技の話~2018年11月09日

洋裁クラブ講師の皆さま

〈洋裁師〉山本美恵子先生、渡辺美智恵先生、丸小野和子先生

お写真左から、渡辺先生、石塚先生、山本先生、砂山先生、丸小野先生。

〈神奈川県洋装組合連合会について〉

神奈川県洋装組合連合会は昭和38年(1963年)に創立、

平成25年(2013年)に50周年を迎えました。

平成8年(1996年)に横浜市技能職育成団体に選定され、

平成20年(2008年)には厚生労働大臣技能振興優良団体として表彰されています。

洋装技術の向上や経営基盤の強化にますます力を入れ、実技講習会・国家技能検定・認定教室合同修了式などを開催し、

高度なものづくり団体として技能習得・意欲の高揚を図り、技能向上の推進、人材育成を行っています。

〈職人としごと〉

以前は注文服が多かったのですが、最近は洋裁教室が中心となっています。

既製品の服ではものたりず、個性をいかしたい、自分なりのものを作りたいという希望が多いです。

横浜市技能文化会館では、毎月洋裁の講座「洋裁クラブ」を開催しています。

洋裁初心者から経験者までものづくりの時間を愉しんでいます。

洋裁師になったキッカケを伺うと皆さん同じく、「女性も手に職」「自立」という時代背景で、

女性の職業の選択肢として食か衣ならば、断然!ファッションに興味があるので衣服の道!だったそうです。

〈一言で職人とは〉

「商品になるお金になるものをつくる人」

「身につけたとき、動いたときに美しく見える服をつくること」

着心地(機能)を伴ってこそデザインであり、『美しい服をつくる』ことが【職人】です。

洋裁の難しさは、流行などを敏感に取り入れ、時代のニーズに合わせて、柔軟に取り組んでいく事です。

また、後進育成に最も力をいれています。そのため、組合では多くの人に技能検定の指導と講習会を行い

国家検定の合格者を多数出しています。

〈洋裁教室のやりがい〉

ある生徒さんは、市販のズボンが体型にあわず着心地がいまいち。

どうしても気に入らないと洋裁教室で学び、自分に合ったズボンをつくりました。

その結果、出来上がった作品は座っても皺になりにくく、立ち姿も綺麗で

美しい仕上がりになったと、キラキラと喜びを伝えくれます。

色々と大変だけれども、生徒さんから作品完成を嬉しそうに伝えられた時は、やりがいを感じます。

裁断 指導 手本

〈洋服とは〉

人が生まれて初めて身につける『産着』。

民族衣装を紹介する書籍には、『衣は身を守るものでとても大切です』という言葉もあります。

洋服は、衣として大切な役割はもちろんのこと、

技能を活かした『美しい服』は、人の印象にも大きく影響を与えます。

「洋服は大事よね」とみなさんが笑顔でおっしゃいました。

確かにそうです。着ていて美しい服を意識して洋服選びをしたいと思いました。

先生方、取材にご協力をくださり、ありがとうございました。

【講座レポート】10/28(日)ハンコを彫ろう~石のハンコ編~2018年11月05日

印章の横浜マイスター國峯伸之氏から教わる
「ハンコを彫ろう~石のハンコ編~」講座を開講しました。

昼休憩をはさんで10時~15時の予定です。
つくる内容によって製作時間が異なると聞いておりましたが、
全員時間内(少し早め)に作り上げることができました。

まずは、刻む文字を決め、どの字体にするか字典で選びます。
続いて、文字の下書きを行います。
下書きにはいくつかの工程があり、
まずはトレッシングペーパーに書いて
裏側(反転)の文字を、選んだ台の印面に鉛筆で書き写します。
印面は約1cmまたは1.5cmです。
この小さな世界の中で、「文字を表現」します。
ですので、バランスが重要になります。
何度となく先生に見ていただき、指導を受けながら進めます。

続いて、朱液と墨汁を用いて、
印面の文字の形を整えていきます。
久しぶりに細筆を持ち、小さな印面に集中します。
たった一文字ですが、大きさ、太さ、カーブや直線の使い方など、
文字とつくり手の個性が表現されます。

いよいよ、彫っていきます。
鉄筆という道具を用い彫り進めますが、
「あっ!」とならないよう緊張感が伴います。

試しに何度か押印をして、微調整を繰り返し、最後にOKをいただいて完成です。

先生からは、みなさん上手にできました。という言葉をいただけ
専用の箱にハンコを収め、みなさん大切そうにハンコをお持ち帰りになりました。

プロ中のプロである横浜マイスターから分かりやすく、丁寧なご指導をいただけ
技術の深さを知り、個性の広さを体験できた貴重な時間となりました。
緊張感と達成感と安堵感の講座でした!

次回は12/2(日)に開講予定です。

平成30年10月28日・12月2日開講

会館【お知らせ】 馬車道マルシェ出店! 2018/10/31(水)~11/3(土)2018年10月31日

天高く馬肥ゆる秋がやってきました。

当館の「技文市」は10月31日から馬車道マルシェに出店します!

いつもよりお得になった商品もありますので、ぜひ遊びに来てくださいね。

初日の31日は『ガスの日』ということで、ガスライトフェスティバルも同時開催。

ほかにも馬車道・文明開会にちなんだイベントが盛りだくさんです。

期間中は秋晴れの気持ちよい天気が続くようです。皆さんでお出かけください。

 

馬車道マルシェ

期間:2018年10月31日(水)~11月3日(土)

時間:11時~17時

場所:馬車道商店街

    (当館ブースは関内ホール近く「中里宝石店」「とらふぐ亭」前)

【馬車道商店街HPはこちらをクリック】

会館平成30年度 横浜マイスター称号授与式 2018/10/18(木)2018年10月22日

平成30年度横浜マイスター称号授与式にお邪魔させていただきました。

今年は、美容師・着付けの世界から、
中区で美容室を営んでおられる中田眞知子さんが選ばれました。

中田さんは婚礼衣装の着付けを得意とされ、
花嫁支度の全工程をお一人で行うことができます。
ご自身の美容院では結婚式・成人式・七五三の着付けをされ、
市民にも親しまれている方です。
また、美容学校で後進育成も努められています。

中田さんのご挨拶の中で、以下の言葉が印象的でしたので、紹介します。

「民族衣装を着るための学校があるのは世界中で一つ、日本だけです。
私は着付けが世界文化遺産になればいいと思っています。

美容学校では、もし勤めた先で自分しか着付けができない場合、
第一礼装を、一番大事な場所へ出て行くための服を、
自分が手がけるということを考えて欲しいと教えています。」

着物は日本を代表する文化ですが、
「着付け」をそのように考えたことがなかったので、目からうろこでした。
若手技能者の育成をするとともに、
人から求められる技術を身につけたい、と熱心なご様子でした。

横浜マイスターとは
「横浜マイスター」とは、横浜市が選定した、市民の生活・文化に寄与する優れた技能職者のことです。
地域の技能職者の代表として、後継者育成・技能の継承・技能職の振興のため活動されています。

【イベント】 第21回横浜マイスターまつり
2018年11月11日(日) 10:00~16:00
名人の技能披露や作品の展示即売をします。
食事の提供や技能体験教室もございます。(事前予約制)
【詳しくはこちらをクリック】

くらし【講座レポート】 2018/10/13(土)・14(日) 男の料理&シーズン料理2018年10月19日

10月から始まる「男の料理教室」「男のシーズン料理」を開講しました。
男の料理教室は初心者向けの教室で4台の調理台ごとにクループで協力して
基本的なメニューを作ります。
10月は初回とのことで、新しいメンバーが揃いました。

先生がはじめにお話されたこと。
「食事を一緒にするということは、相手に心を開くこと。
誰だって、親しい人とは食事をするのは楽しいけれど、
知らない人だと抵抗があるもの。
料理教室に参加するということは、一緒に調理して
一緒に食事をすることなので、みなさんは心が健康ということよ!」

はじめは緊張気味でしたが、調理が始まると、緊張どころではなくなり
食べるころには打ち解けて和やかな様子でした。
メニューは、新米(魚沼産コシヒカリとあきたこまちの食べ比べ)と
秋刀魚の塩焼きほうれん草のお浸し出汁がきいたお味噌汁でした。
日本人で良かったな、と思えるシンプルだけど美味しい秋の献立です。

「男のシーズン料理」は馴染みの方が揃い、新しい方も加わり、
和気あいあいとした雰囲気です。料理が好き、食べることが好きな方が集まったら
楽しくないわけはないですよね。

技文の料理教室に参加して
「料理も美味しいし、楽しかったな!」と思っていただけたら嬉しいです。

 

平成30年10月13日・14日開講

【講座レポート】 2018/10/7(日) 上手なアイロンのかけ方2018年10月15日

最近は一気に秋になり、涼しくなりましたね。

もう衣替えも済まされたでしょうか。

当館では毎年春と秋、衣替えの季節に

「上手なアイロンのかけ方講座」を開催しています。

 

講師は横浜のクリーニング師の皆さんです。

受講者の方にはアイロンがけの基本となるワイシャツをお持ちいただき、

きれいにかけるポイントや手順を解説していただきながら、全員が実習を行います。

 

まずは先生のデモンストレーションです。

皆さんメモを取ったり、動画を撮影されたりと真剣です。

先生にはお仕事で使用されるプロ用のアイロンをお持ちいただきました。

説明しながらも流れるように作業され、あっという間に仕上がってしまいました。

あまりの早業に、周囲からは「もう一回やってください!」と声が上がりましたが、

その後は自分のテーブルにつき、先生のアドバイスを交えながらの実践です。

 

シワになり易い袖や襟の整え方、

汗染みになり易い季節の洗濯時のワンポイントなど、皆さん熱心に質問されていました。

ワイシャツのほかにも、柔らかいカーディガンや、ズボンのプレス、

日ごろアイロンがけに困っている服をお持ちいただき、

時間いっぱいまで実習を行いました。

 

回は春の開催を予定しています。

 

平成30年10月7日開催

会館技文便り「館長より」□■□技文便り□■□”Vol.103”館長より 2018/10/102018年10月12日

 ◆◇館長より◆◇ 「深まる秋」
いつも当館をご利用いただき、誠にありがとうございます。

先月からのひと月の間は、雨と台風が多く不安定な気候が続きました。
特に9月最後の日は大型台風の通過で、当会館も営業時間を短縮しました。
ご利用の皆さまにはご不便をおかけし、申し訳ございませんでした。
翌朝、前の大通り公園では木が倒れており驚きましたが、それほどの強風でした。
強風の影響もあり、今年は木々の落葉が早く感じ、秋の深まりを感じます。
さて、9月18日(火)に市内の一部地区に新聞折込チラシを実施いたしました。
御覧になった方もいらっしゃると思います。
折込チラシを実施いたしますとコールセンターのように電話が鳴ります。
対応は大変ですが、有難いですし、嬉しい響きです。

10月~3月の講座やセミナーは8月中に決めます。
それからチラシをつくり、掲載漏れがないか確認します。
チラシは様々な方に見ていただくために、たくさん印刷し配布します。
配布した際に、皆さんの反応を見るのは楽しみです。
よく言われるのは
「アイロンのかけ方って、珍しいですね」
「いろんなことやっているんですね~」
「〇〇が気になっていたんです!」など。
目移りしながら、皆さんが見て下さる姿も嬉しい限りです。
10月~11月にかけては、会館内外でイベントが目白押しです!

◇10月12日(金)第19回合同就職面接会(当館)
◇10月21日(日)第39回よこはま技能まつり(日本大通り公園)
◇11月3日・10日(土)大通り公園に寄り道しよう。(大通り公園)
◇10月31日~11月3日 第33回馬車道まつり(馬車道商店街)
◇11月11日(日)第21回横浜マイスターまつり(当館)

皆さまそれぞれの○○の秋をお愉しみいただければ、と思います。

秋が深まり朝夕冷えてまいりましたので、
風邪など召されませんよう、ご自愛ください。
次回、立冬の頃、またお便りさせていただきます。

平成30年 寒露
横浜市技能文化会館館長 山口亜紀

くらし【講座レポート】 日本の年中行事と習わしを学ぶ会&日本の七十二候を学ぶ会2018年10月02日

日本の年中行事と習わしを学ぶ会の4月~9月までの6回が終了しました。

どんな講座かというと、「日本文化の良さ」を発見する講座です。

 

私たちの暮らしは季節の行事がたくさんあり、お祝いをしたり、感謝をしたり

自然に寄り添いながらさまざまなことをを工夫して暮らしています。

 

4月~9月まで、節句の話、雑節の話、梅雨や夏の風物詩などの話

月の満ち欠けの話、お祭りの話、日本人とお米の話、伊勢神宮の話など

盛りだくさんの季節の話題を取りあげてきました。

 

時に、名作や名歌に触れます。研ぎすまされた感覚に心が動かされます。

 

日本の暮らしと年中行事の意味を知ると

生きるには自然と切り離せないことを改めて思わされ

おおらかな気持ちになります。

昔の人の知恵に学ぶことも多いです。

昔の人の工夫や努力があって今の豊かな生活があるんですね。

 

参加者の声をご紹介します。

  • 日ごろから気になりながら、調べられなかったことを教えていただけて楽しい!
  • 幅広く学べ、知識が広がるのが嬉しい!
  • 学校や家庭で教わらないことを知ることが楽しい!

 

同じ講師の「日本の七十二候を学ぶ会」では日本の暦や季節の話をお届けします。

こちらの講座もおすすめです。

10月から3月までの講座のお申し込みが始まりました。

ぜひご参加ください。毎回美味しい和菓子をご用意してお待ちしております。

詳しくは下記をクリック。

【日本の年中行事と習わしを学ぶ会】

【日本の七十二候を学ぶ会】

くらし【講座レポート】 男の料理教室&男のシーズン6料理教室2018年09月30日

4月からはじまった男の料理教室が9月で全6回が終了いたしました。

当館の男の料理は、「だしを取る」「お米を炊く」ことから始めます。

かつおと昆布でとっただしを使って、お味噌汁やおすましを作ると

「あ~いい匂い」「あ~美味しい」と体にしみる美味しさです。

だしを使って煮物をしたり、お浸しを作ったり、

男の料理では「だし」が大活躍します。

 

はじめは、「料理をすること」「知らない者同士で過ごす時間」に緊張するけれど、

ご飯を食べる頃にはリラックスし、毎月、楽しみに参加してくださります。

今回の参加者の皆さまは「お片づけ上手」でした。

あっという間にキレイにさっぱり片付けでくださり気持ちが良かったです!

 

男の料理教室を卒業された方や料理に慣れている方向けの

男のシーズン料理教室は毎回、和気あいあいと楽しい雰囲気で開催しています。

今月は最終回でしたので、

男の料理の皆さま、男のシーズン料理の皆さまの集合写真を撮りました!

 

 

10月から新たに男の料理教室の基礎が始まります。

よろしければご参加ください。

【男の料理教室のお申込はこちら】

【その他、料理教室はこちら】

 

平成30年4月~9月

会館【イベント】 2018/9/24(祝) 手づくり市開催! 【お知らせ】2018年09月21日

秋の手づくり市を開催します!

 

3連休最終日の9月24日(月・祝)

10:00~15:00

当館2階の多目的ホール

入場無料

室内なのでお天気に左右されず開催します。

 

ユニークな手づくり作品の販売はもちろん、

作品をつくれるワークショップも同時開催。

作家さんとお話しながら、ご自身でも手づくりに挑戦できますよ。

ご家族・ご友人もお誘い合わせの上、ぜひ遊びにきてください。

皆さんのご来場お待ちしています!

 

【出展作家さんと作品の紹介】

【アクセス・駐車場はこちら】

くらし9月の酵素シロップづくり教室 2018/9/12018年09月15日

酵素シロップが完成しました。

発酵がとても上手くいったので、皆さんにもお知らせします。

これは9月1日に「酵素シロップ教室」で仕込んだものです。

すだちをメインに、黒豆も加えました。

作り方はとても簡単で、果物をカットして、お砂糖と順々に保存容器に入れるだけ。

見た目も華やかでかわいらしいですね。

発酵が進むと、写真のようにブクブクと泡立ちます。

 

酵素シロップづくり教室は定期的に開講しています。

次回は11月。りんごを使用します。

お申込はこちらから。 【りんごの酵素シロップづくり】

 

平成30年9月1日開講

会館技文便り「館長より」□■□技文便り□■□”Vol.102”館長より 2018/9/102018年09月11日

◆◇館長より◆◇ 「お豆腐」

いつも当館をご利用いただき、誠にありがとうございます。

暑い暑い今夏も、終わりに近づいてきました。
少し前まで「暑いですね~」が挨拶の言葉でしたが、
「まだ暑いですね」に変わりました(笑)
とはいえ、朝夕は凌ぎやすくなり、陽も短くなり、
終わりゆく夏と迎えつつ秋の気配を感じます。

7、8月のメルマガでは職人さん紹介をお休みさせて
いただきましたが、今号では「お豆腐屋さん」のご紹介です。
横浜豆腐商工業協同組合理事長の石橋さんにご協力いただきました。
ブログを御覧くださいませ。
https://gibun.jp/report/2018090900016/

子どもの頃、夕方になるとお豆腐屋さんがラッパを鳴らして現れます。
ボールやお鍋を持って外に出ると、お豆腐屋さんは自転車の荷台の
木の箱からお豆腐を取り出してボールに入れてくれました。
うん十年も前のことですが、よく覚えているものです。
当時の夕方の風景だったのだと思います。

以前、豆腐組合様の事務所にお邪魔した際に、壁にかけられていた
豆腐を表現した文章が印象的です。一部抜粋してお伝えします。

『豆腐は煮られてもよし 焼かれてもよし 揚げられてもよし
生で冷奴で ご飯の菜によし
平民的であって 気品もあり 上流へも好かれる
行儀よく切って 吸物となり 精進料理によし
握りつぶして味噌汁の身となり 家庭料理に向く
四時 春夏秋冬 いつでも使われ 安価であって
ご馳走の一つに数えられ 山間に都会に ドコでも歓迎される
徹した人は 豆腐の如く柔かく しかも形を崩さぬ
味がないようで 味があり 平凡に見えて 非凡』

さて、9月以降は様々な講座やイベントが目白押しです!
9/18(火)には近隣地区の新聞折込チラシも実施します。
それぞれの「○○の秋」を当館でお愉しみいただければ、と思います。

季節の変わり目、夏の疲れも出る頃ですのでくれぐれもご自愛ください。
次回、寒露の頃、またお便りさせていただきます。

平成30年 白露
横浜市技能文化会館 館長 山口亜紀

会館【ハマの職人 第7号】 ~この横浜に継承したい技の話~2018年09月09日

 

【職人名】石橋賢一氏

 「手造りとうふ ちばや」代表 横浜豆腐商工業協同組合 理事長

〔創業歴史〕

昭和25年戸塚区中田町で創業。
東京大森に移店後、現在の地、戸塚区汲沢町に店を構える。
現在2代目。

〔職人としごと〕

夏の暑い日、朝7時にお店に伺い、取材をさせていただきました。
私が伺うと早速、豆腐作りが始まりました。豆腐を作る工程を見学しながらの取材です。

まずはその日に販売する、絹ごし豆腐を作ります。
水を含んでずっしりした大豆を機械ですりつぶし、蒸気で煮て、豆乳を絞り、
それから何度か力を入れておからを絞り、たっぷりの豆乳を型に入れる。

これらの作業は力が必要で、次々にこなしていかなければならず、合間の時間に清掃したり
休む暇なく動いて大変な仕事という印象を受けました。そして、絹ごし豆腐をにがりで固めている間に
また休みなく、木綿豆腐を同じような作業で作っていく。
毎日その日に売るものを、こうして朝早くから作り、作業を無駄なく進めていく姿に
「職人の世界」を見た気がしました。
きっと、手の感覚や動作が身に染み付いてしなやかに仕事ができるのでしょう。

石橋氏はお父さまが豆腐屋を創業され、2代目です。子供のころから、店番をしたり
親の手伝いを嫌々してたので、豆腐屋にはなりたくないと思っていたそうです。
大学卒業後は商社マンとして働いたけれども事情があり、親の仕事を継ぐことに。
単純に見えたお豆腐屋の仕事だったけれど、実際は奥が深く、商売のやり方を考えたり
お豆腐づくりを研究したり、面白みを感じる感じるようになったのだそう。

「一言で職人とは」とたずねると、
「自分で進む道を見つけて、それに邁進できる人」という答えでした。
努力して1つでも、2つでも何かものにできれば名人になれる。力強いお言葉です。
努力は無駄にならない。努力を続けること、どれだけ実践できるかが大切
思って仕事をされているのだそう。
休暇のたびにご家族と山登りに行ったり、スキーの先生をしたお話をされながら、
「毎日楽しく仕事するのも努力!!」というお言葉。

「面白いからやってみな~」と出来上がったお豆腐のカットの体験をさせてくれました。
水槽の中で泳ぐお豆腐を捕まえて、水中でまな板にのせるとずっしり重くてバランスを取るのが難しい。
やさしく扱わなければいけないので、何だか生き物を扱っているようでした。
大豆を煮た後の甘くやさしい匂いに包まれ、ふわふわとほんのり温かい出来立てのお豆腐は
赤ちゃんのようです。石橋氏は大事そうにお豆腐を扱い、手際よく商品棚に陳列していきます。
大量生産された安価な製品はそれなり理由があるとのこと。街の豆腐屋さんの手造り豆腐は
味へのこだわりや鮮度などが違うことを知って欲しいとおっしゃっていました。
国産のこだわった大豆で作ったお豆腐は安全なもの。
作り手の思いを知ったら、これからは街の豆腐屋さんのお豆腐を選ぼうと思いました。

取材日:2018年7月14日(近江玲奈)

 

手造りとうふ ちばや
電話:045-881-0855

横浜豆腐商工業協同組合(神奈川県豆腐油揚商工組合HP内)
https://kanagawatofu.jimdo.com/

くらし【講座レポート】 2018/9/2 インドカレーとチャイの教室2018年09月04日

スパイス講座一の人気「インドカレーとチャイの教室」を開講しました。

先生がインドで買い付けた本場のスパイスで作る本格カレーです。

まずはカレーに含まれる、というよりもカレーらしさを作るスパイスを紹介します。

カレーの色をつけるターメリック

香りととろみをつけるコリアンダー

カレーらしい香りにするクミンシード

辛み付けのチリペッパー

その他シナモンや生姜など、10~30種ほどのスパイスが使われています。

 

本格的なお味ではありますが、先生の考案したレシピは作業が少なく、とても簡単です。

スパイスに玉ねぎ、にんにく、生姜、牛乳とトマトピューレ、

そして二日間スパイスに漬け込んだチキンを加えるだけ。

ハチミツや生クリームでまろやかに、ガラムマサラで味付けを調整して、

少し煮込めばマイルドでスパイシーなインドカレーの完成です。

炊き立てのご飯にかけて、カレーライスが出来上がりました。

市販されている日本風カレーのルーと違って、動物性油脂を含まないので、

コクはありますがお腹はさっぱりとして、重くありません。

副菜として、インド北部の料理「ライタ」も作りました。

野菜や果物をヨーグルトで和えて、今回は特製カレードレッシングをかけました。

カレーの刺激をヨーグルトが落ち着かせてくれ、非常にマッチしていました。

食後には先生の淹れてくれたマサラティー(チャイ)もいただき、講座は終了。

 

スパイスや紅茶を買って、より詳しく先生に作り方を聞いて、

ご自宅でも挑戦される方が多いようです。

インドカレーの講座は毎年開催しています。また来年をお待ちください。

 

平成30年9月2日開講

くらし【講座レポート】 2018/8/22 紅茶を愉しむ12ヶ月2018年08月23日

峯尾先生の紅茶の講座ですが、8月はちょっと変り種をいただきました。

 

先生が入れてくださった濃い紅茶にミルクを入れて、アイスミルクティーにしました。

お手製のラムレーズンをはさんだクッキーをお茶請けに、

先生が旅をしたインドの写真を見ながら紅茶の歴史を勉強しました。

ミルクティーは濃厚で、市販されているものとは香りも味わいも別物でした。

しかし、ラムレーズンクッキーと一緒に食べると、不思議とさっぱりいただけます。

現地の茶園で働く人々や、茶園の様子、空の高さや茶葉の色まで、

日本のものとは違う「生」の風景に皆さん感心しきりでした。

 

実習はティースカッシュバタつきパンです。

紅茶は昔のイギリスでは「薬効のある飲み物」とされており、

そのままでは強すぎるため、

バターをつけたパンを一緒に食べることが推奨されていたとのこと。

「不思議の国のアリス」のお茶会のシーンでも、このバタつきパンが登場します。

今回はパセリ&ガーリックと、シナモンシュガーの2種類をつくりました。

ティースカッシュは、その名の通り、炭酸入り紅茶です。

スパイスを混ぜた紅茶を鍋で淹れた後に冷まし、

オレンジジュースと炭酸水を2:1:1になるように割ります。

スパイスの風味とオレンジの酸味、炭酸が合わさってなんとも不思議な心地がしました。

夏にぴったりな爽やかな味わいです。

 

紅茶の講座は次回で最終回を迎えます。興味のある方はぜひご参加ください。

また峯尾先生のスパイスやハーブの教室は、毎月開講予定です。

11月はスパイスを使ったリースをつくります。こちらもどうぞ。

【紅茶を愉しむ12ヶ月のお申込はこちら】

【スパイスリースのお申込はこちら】

 

平成30年8月22日開講

くらし【参加者募集】 9/8・15(土) ダニエルのイス作り教室~スツール編~2018年08月17日

洋家具発祥の地である横浜元町の「横浜クラシック家 ダニエル」。

職人さんに学ぶイス作り教室、1年ぶりのスツール編です。

 

2週に分けて木工から布張りまで行います。

座面の生地はお選びいただけますが、お好みの生地で布張りすることも可能。

木の部分もお好きな形に切り抜くことができるので、

オリジナルのスツールが出来上がりますよ。

お席に若干の空きが出たため、再募集いたします。

お申込はこちら→ 横浜クラシック家具ダニエルのイス作り教室~スツール編~

会館技文便り「館長より」□■□技文便り□■□”Vol.101”館長より 2018/8/102018年08月13日

◆◇館長より◆◇ 「続く感謝の101号!」
 

 皆さまには、当館をご利用いただき、
また、メルマガをご清覧いただき誠にありがとうございます。

猛暑と台風が続く今夏ですが、暦の上では立秋となりました。
前号でメルマガ100号とお伝えし、記念プレゼント募集をさせていただきました。
ご応募いただきありがとうございました!
スタッフの中で「何人くらいの応募があるのか?」各自予想してみました。
結果、予想を超えるご応募があり、驚きと嬉しさを実感いたしました。
※予想はかなり控えめです(笑)
また、心温まるコメントをお寄せいただいたことに感激と励みをいただきました。
読者のみなさまに心より感謝申し上げます。

さて、7月は自主開催の最大イベント「匠の小学校」がありました。
毎夏の開催ですが、お蔭様で6回目となり、100名超の職人の方々、
30名近いボランティアの皆様にご協力いただけ、感謝しております。
技文レポートでも報告しておりますので、御覧くださいませ。
https://gibun.jp/report/2018080100020/
日頃は、「大人の会館」のイメージですが、この日ばかりは子ども達が溢れます。
ものづくりに励む子ども達に、職人の皆さまの温かい眼差しと、時に厳しい指導に
ものづくりの大変さと大切さを感じることができました。
また、8月8日には匠プラザの小さな売店「技文市」が5周年を迎えました。
販売を開始の5年前は「1日お一人でもいらしてくれたら」と思っておりましたが
少しづつ認知していただき、年々1人が2人、2人が3人となってまいりました。
大変有難く、嬉しく思っております。
ご期待に応えて、美味しい新商品も投入しますので、お楽しみに!

暑い暑い今夏ですが、皆さまのお陰で、心にも熱いものが残る
想い出深い夏になりそうです。
厳しい残暑も続きますが、残りの夏も愉しみながら過ごしたいものです。 
皆さまもご自愛いただきお過ごしください。
それでは、次号は白露の頃にお便りさせていただきます。


平成30年 立秋
横浜市技能文化会館 館長 山口亜紀

会館【匠の小学校2018】 7/29(日) 開催しました!2018年08月01日

前日の28日は台風で大荒れでしたが、

当日29日は打って変わって快晴!夏のイベント日和でした。

 

「匠の小学校」は技文最大のイベントで、

小学生を対象に職人体験をしていただきます。

当日は、

大工さん ・ 左官さん ・ 塗装屋さん ・ 印刷職人さん 

洋裁士さん ・ 板金屋さん ・ 和裁士さん ・ 表具師さん 

写真師さん ・ マッサージ師さん ・ お豆腐屋さん

100名の職人さんが先生です。

今年は934名の子供たちが職人体験に参加。

来場者は1,900名に上りました。過去最高の来場人数でした。

当日参加の体験も大人気で、ほとんどが満席となりました。

子供たちの声を紹介します。

  • 「職人さんに直におしえてもたえた」
  • 「ていねいに教えてくれた」
  • 「くぎをうつのが楽しかった」
  • 「いろんなことにチャレンジできた」
  • 「ふつうではできない体験があった」
  • 「学校じゃできないたいけんができた」
  • 「ミシンを初めて使った」
  • 「日本のでんとうを知ることができた」
  • 「教えてもらってだんだん上手になっていった」
  • 「豆腐をつくっている人にいろいろと聞けて良かった」
  • 「知らなかったことがとても楽しく感じて、3~40分が10分くらいに感じた」
  • 「職人さんたちがしんせつにしてくれた」
  • 「家でもやろうと思った」

楽しみながらチャレンジしてくれたようで、スタッフとしてもうれしいです。

職人の皆さん、ボランティアの皆さん、シルバー人材センターの皆さん、

ご協力いただきましてありがとうございました。

また来年の開催をお待ちください。

 

29日の様子が、J:COMの地デジ11chで放送されます。

8月1日(水) 18:00~

 

平成30年7月29日開催

くらし【講座レポート】 梅しごと教室20182018年07月20日

毎年恒例の「梅しごと教室」。今年も全日程が終了しました。

〈1〉 カリカリ梅

〈2〉 梅酒・梅味噌・梅ジュース

〈3〉 梅干の仕込み・梅ジャム

〈4〉 梅干のしそ入れ・しそジュース

〈5〉 梅しごと総括・梅スイーツ

今年もカリカリ梅から始まって、5~7月まで梅尽くしで走り抜けました。

カリカリ梅を作るのに卵の殻が必要なのですが、

会館スタッフに卵の殻収集のお知らせが来ると、

今年も夏が始まるなーという気持ちになります。

 

今年は天候や気温が荒れたこともあり、

梅の実の出来などで少しハラハラした場面もありましたが、

こうして無事に終えることが出来ました。

最終日はなんと35度越え!暑い夏は始まったばかりです。

先生は講座のなかで、梅酢を使った調理法や、

梅の防腐・抗菌作用について教えてくださいました。

梅の力を借りて夏をのりこえたいですね。

 

梅しごと教室の講師がつくった梅製品は当館1階の匠プラザで販売中です。

横浜の幻の品種「杉田梅」をつかった梅干など、珍しいものがありますよ。

クエン酸が豊富な杉田梅は夏バテ対策にピッタリ。ぜひ食べてみてください。

 

次回の梅しごと教室は、12月27日の「梅おせち教室」です。

こちらも毎年恒例です。梅酢を使って、冷凍も出来るさっぱりとしたおせち料理を作ります。

お申込はこちらから → 【梅しごと教室・梅おせち編】

 

平成30年5月12日・26日・6月23日・7月7日・14日開講

会館7/15(日) 手前味噌を蔵出ししました。2018年07月15日

秋冬にかけて好評をいただいている「手作り高級味噌」の講座。

昨年仕込んだ味噌が頃合いを迎えましたので、蔵出しをしました。

 

味噌の作り方はシンプルで、大豆をつぶして塩と麹とあわせて、あとは待つばかり。

最初は大豆の色そのままで、黄みがかったうすーいクリーム色だった味噌の色は、

だんだんと変化していき、最後は写真にあるような濃い茶色になりました。

 

発酵していく様子は、色だけでなく、香りでも感じ取れます。

変化し始めはアルコールのツンとした香りが鼻につきます。

次に醤油のようなしょっぱい香り。

最後は塩気の角が取れたような、まろやかな味噌の香りになります。

麹の影響でしょうか。甘みを含んでいるようにも感じます。

今回は、昨年の10月と11月に仕込んだ味噌を蔵出ししました。

 

今年の「手作り味噌教室」は10月から開講予定です。

 お申込はこちら→ 【手作り高級味噌と塩こうじ】

会館技文便り「館長より」□■□技文便り□■□”Vol.100”館長より 2018/7/102018年07月12日

◆◇館長より◆◇ 「感謝の100号!」

みなさま いつも当館をご利用いただき、
また、メルマガをご清覧いただき誠にありがとうございます。

今号は、2012年7月10日の創刊号からちょうど6年となり、
お蔭様で100号となりました!! 

「技文便り」は、技能文化会館の3つの設置目的
「技能職の振興」
「雇用による就業機会の確保」
「勤労者の福祉の増進及びと文化の向上」
と技能文化会館をを身近に感じていただきたいと思い配信開始しました。

当初は月2回の配信で、前館長が1号から54号までの2年、
55号から100号までの3年を私が担当し、延べ16万通配信させていただきました。

実は、毎号、原稿締切に追われておりますし(苦笑)
受信された皆さま全員が目を通してくださっているわけではないとは思いますが、
「いつもお便りいただいて・・・」
「メルマガが来たので、申込ました(来ました)」
などとお声がけいただくこともありますし、実際にメルマガを配信後、
すぐに講座のお申込みがあったりします。嬉しい限りで励みになります。
本当にありがとうございます。

6年前、100通前を振り返ってみますと
メルマガ創刊によせて前館長は次のとおり書き記しています。
今一度、変わらぬ思いを改めてお伝えさせていただきます。
----------------------
私たちは、“人手”をかける、
ものづくり、  くらしづくり、 社会に役立つ人づくり、
を通じ、地域社会(経済・市民生活)を活性することを私たちの使命と考えています。

行政サービスに驚きと感動を!
新しい時代の社会起業家集団として、皆さまに愛される技能文化会館を実現していきます。
どうぞ応援ください。
-------------------------

皆さまには引き続きのご愛顧を賜りますようお願い申し上げ、
私どもは引き続き愛着をもって技文の運営をさせていただきたいと
思っております。その一環としてメルマガ配信も継続してまいります。

今年は梅雨明けも早く、暑い日々が続いています。
強い日差しと熱中症にくれぐれもご留意され、ご自愛ください。
次回101号は、大暑の頃にお便りさせていただきます。

平成30年 小暑
横浜市技能文化会館 館長 山口亜紀

会館【匠の小学校2018】抽選会を行いました!2018年07月08日

今年もたくさんのご応募ありがとうございました!

事前申込み体験は、応募多数により、抽選会を行いました。

抽選結果は、往復ハガキにて返信いたします。今しばらくお待ちください。

残念ながら抽選にもれた方にも、当日体験やミニイベントがございます。

当日体験

写真師さん ☆家族写真スタジオ☆ プロから写真撮影を教わろう!

タタミ屋さん ☆イグサのストラップ作り☆ タタミの材料でストラップ作り!

マッサージ師さん ☆親子マッサージ教室☆ おうちでもできるマッサージを教わろう!

和裁士さん ☆きもののひな形作り☆ ふろしきを着物の形にしよう!

おとうふ屋さん ☆かんたんとうふづくり☆ 作り立てのお豆腐を食べてみよう!

スペシャル技文市 ☆お土産コーナー☆ おうちで職人体験が出来る宿題キットを販売。

プチ縁日 ☆空き時間や休憩に☆ 輪なげやヨーヨー釣り。未就学児も遊べます。

 

夏休みはぜひ技文に遊びに来てください!

※当日体験にキャンセルが発生した場合、当日に先着順で受付いたします。

【講座レポート】 2018/6/1~ リフォームで愉しむ帯の丈直し2018年07月03日

3日間に渡り、帯仕立てのマイスター水守康治氏から教わる

リフォームで愉しむ帯の丈直し」講座を開講しました。

1日目のオリエンテーションでは、お持ちいただいた帯を

どのように直すか工程説明があり、2日目、3日目は帯の丈を直す実践です。

参加された方は、はじめはこの帯を直すことができるかしら・・・と不安気でしたが

水守マイスターは、「生地さえしっかりしていれば、どんな帯でも直すことができる」

とおっしゃります。

 

1日目は帯の状態の確認です。

帯を解いて、帯芯の縮みや傷み、帯の仕立ての具合を確認しました。

水守マイスターから丁寧な説明があり、

めったに聞くことがない帯のお話に、みなさん聞き入っていました。

手仕事には、工夫や時間、昔から受け継いできた技など

多くの見えないものが詰まっていて、改めてモノの価値を考えさせられました。

最終日、仕上がった帯にみなさん大喜びです。

大切な方から譲り受けた帯、柄が気に入っているけれどしめられなかった帯

が自分の手で新品のようになり、達成感とともに新しくなった帯にすがすがしいお顔でした。

 

参加された方から、もっとマイスターから帯や着物のお話を聞きたい、

水守マイスターが持っている和小物を作りたいというお声がありましたので

秋以降、マイスターの講座を企画したいと思います。

どうぞ次回をお楽しみにしてください。

 

平成30年6月1日・8日・15日開講

【講座レポート】 春の洋裁クラブ・作品2018年06月29日

開講から一年がたち、毎月第3土曜日の匠プラザの賑わいも定番となってきました。

4月から始まった春の洋裁クラブも一段落。

今回も生徒さんの作品を紹介させていただきます。

 

●チュニック●

かわいらしいチュニックです。

すそや袖のデザインが特徴で、丁寧に仕上げていました。

とても熱心な方で、「補講日」にも参加してくださいました。

 

●ワンピース●

ゆったりとしたワンピースです。

ポケットの柄がワンピースの柄とピタッと一致しています。

こだわりの一品ですね。

 

7月からは夏の洋裁クラブが始まります。

引き続き受講される方も、初めて受講される方も、

どんな服を仕上げるのか楽しみです。

匠プラザでは、生地を販売しています。

どうぞお立ち寄りください。

 

平成30年4月21・27・5月19・25・6月16・22日開講

農園【技文農園】 梅雨とアジサイ2018年06月16日

梅雨入りし、毎日曇り空や雨が続いています。

気がめいりそうな灰色の景色のなかで、街中のアジサイがより鮮やかに見えます。

 

当館のアジサイは去年の「技能まつり」で苗をいただいたものです。

最初は枯れ枝のようでしたが、瑞々しい葉と花をつけてくれました。

アジサイの花の塊を「花序」(かじょ)といいます。

1年目なので、まだまだ花序は一つか二つしかついておらず、少し寂しげです。

 

アジサイといえば色の変化。昔習った理科の知識を引っ張り出してきたところ、

土が酸性の場合は青色アルカリ性だとピンクになるそうです。

ですが、アジサイそのものにも青色系品種、ピンク系品種があり、

青色系品種アルカリ性土壌に植えると赤みがかった紫に、

ピンク系品種酸性土壌に植えると青みがかった紫になります。

当館のアジサイは紫ですが、はたしてどちらでしょうか。

 

アジサイの花言葉は色の変化から「七変化」や「移り気」とのこと。

農園の土に酸性肥料アルカリ性肥料を加えたら、来年は今年と違う色合いになるのでしょうか?

興味が尽きない植物です。

会館技文便り「館長より」□■□技文便り□■□”Vol.99”館長より 2018/6/102018年06月11日

◆◇館長より『入梅と大工職』◆◇

みなさまにはいつも当館をご利用いただき、誠にありがとうございます。

今年は6月6日に入梅となりました。梅の実が熟す頃に降る雨、ですね。
当館でも、毎年「梅酒」「梅ジュース」「梅干」「梅の酵素シロップ」
などの講座を開講し、青梅や完熟梅を仕込む時期です。
このように愉しいこともありますが、
個人的には、暑さと湿気に弱いので要注意の時期です(苦笑)

さて、今号の職人さんは、旭区の菊池建設さまを訪ねてまいりました。
詳細は技文レポートでご紹介しておりますので、御覧ください。
https://gibun.jp/report/2018061000011/
お話をうかがい
・器用・工夫好き・誠実な方という印象でした。
特に「興味のない人は同じ間違いを何度もする」と厳しくも納得の
ひと言は、何事においても興味を持ち、工夫を重ねて、良質な仕事を
残してきたからこそ、の言葉と感じました。
お忙しい中、取材協力いただき感謝しております。

さて、6月22日(金)は18回目となる「合同就職面接会」を開催します。
横浜および県内企業様、約30社にご出展いただきます。
会場は当館の2階ホールですが、
「面接しやすい雰囲気」「担当者とじっくり話せた」
という声を多くいただきます。
就転職をお考えのみなさまのご来場をお待ちしています。

しばらくスッキリしない空模様とおつきあいすることになりますが、
夏至に向かって陽の長い時期で、19時頃まで明るい空は気持ちが良いです。
本格的な暑さをひかえ、ご自愛くださいませ。
それでは、また来月お便りさせていただきます。

平成30年 芒種
横浜市技能文化会館館長 山口亜紀

会館【ハマの職人 第6号】 ~この横浜に継承したい技の話~2018年06月10日

〈大工〉菊池正春氏


〈創業の歴史〉

工業高校を卒業後、山下工務店に入社し修行。
その間職業訓練校にも通い腕を磨く。
その後、大工の親方である父の会社
「有限会社菊池建設」に1985年に入社し、現在は代表取締役。

〈職人としごと〉

今回は横浜市旭区で建設業を営む菊池正春氏の事務所を訪ねました。
菊池氏は大工職ですが、「一般建設業」の許可を受け、

一級施工管理技士として様々な知識を有し、建築現場の監理技術者として
多くの工事や修繕などの技術上の適正な管理をされています。
また、多くの経験と知識を活かし
本業に加え、横浜建設一般労働組合の技術・職訓対策部部長として、
技術の習得、後進育成に尽力され、活躍されています。

まず、職人になったきっかけを伺うと、
中学校の製図の授業が楽しかったという菊池氏。
夏休みには、お小遣いをもらえることで作業を手伝い、
高校は「製図の授業が多い」ことや
メカニックや機械設計などに興味があったため、工業高校に進学されたそうです。
高校卒業後は、大正生まれの親方の家に住み込みで働き、
職業訓練校にも通いながら、腕を磨かれました。

大工職は、技術習得に時間がかかる一方、いろいろな作業があり標準化しづらく、
いなくなったら困ることが多いので、必ず必要な職種とおっしゃっています。

現在は監理技術者として、
建築現場の施工計画の作成・工程管理・作業に携わる人への指導監督などを行う
建築現場の要といえる存在です。
適切に指導監督を行う役割を担うため、たくさんの経験が求められるまさに“職人の技”です。
そんな監理技術者の資格を菊池氏は、
現在までに建設業29業種のうちの半分以上、16業種について取得しており、
公共工事や設備なども含めた、幅の広い現場の監理・監督を行っています。

〈職人とは〉

そんな菊池氏に職人とは?と質問してみました。
職人とは、「その職種に特化したアスリートのようなもの」と語る菊池氏。
そして、やったことのない仕事を頼まれた時は、「出来ない」とはけっして言わないそうです。
やってみたがうまく出来なくて、別の方法に気づかないという難しさもあれば、
様々な道具をうまく使い、建築素材や施工方法などを工夫して、
今まで無かったものを自分の工夫で作り上がった時や、
材料を違う形に変えてうまく出来た時、
お客さんに喜んでもらえた時に、大きなやりがいを感じるとおっしゃいます。
いつも何か工夫できないか、現場でも生活の中でも考え、よく見ているそうです。

確かな経験と技術に裏づけされた、現場監理とものづくり
けして立ち止まることなく、よりご自身の幅を広げる努力を続けていらっしゃる
菊池氏の姿勢にしごとに向き合う真摯でひたむきな情熱を感じるインタビューでした。

取材日:2018年5月30日(中城洋祐)

有限会社菊池建設
https://www.kensetumap.com/company/212694/
全建総連 横浜建設一般労働組合
http://www.kensetu-yokohama.jp/

【講座レポート】 2018/5/15(日) 「チーズ入りフランク」づくり2018年06月04日

5月15日にフランクづくり教室を開講しました。

講師は食肉加工の横浜マイスターである中山一郎氏

たくさの商品もお持ちいただき、シュタットシンケン出張版が料理室に登場しました。

今回のフランクは、ブロック状のチーズがごろごろ入った「チーズ入りフランク」です。

 

フランク作りの醍醐味は、やはり肉を腸詰にするところ。

これには専用の道具を使います。

マイスターがお手本を見せてくれましたが、スルスルと肉が入っていき、

あっという間にフランクの形になりました。

しかし実際にやってみると難しいようで、空気が入ってしまったり、

道具から肉が出てこなかったりと悪戦苦闘です。

 

出来上がったフランクを試食させていただきました。

出来立てを茹でたフランクは、プリッと噛み応えがあり、肉汁と脂が出てきます。

たっぷりと入ったチーズはボリューム満点。とても食べ応えがありました。

 

マイスターのこだわりは肉を細かく挽きすぎないこと。

肉そのものの旨みを失わないようにとのコトですが、

仰るとおり、ジューシーで味がしっかりとありました。

茹でたあとに、焼き色がつくまで焼くと、さらに美味しかったです。

パックいっぱいにフランクを詰めて、皆さん大満足でお帰りになりました。

 

平成30年5月15日開講

会館【イベント】 ボランティア募集のお知らせ 2018/7/29(日)2018年05月29日

子供向け体験イベント「匠の小学校2018」で、

お手伝いをしてくださるボランティアさんを募集しています。

「匠の小学校」は、さまざまな職人さんが集まり、

子供達がものづくり体験が出来るイベントです。

ボランティアさんには受付・案内・販売などを担当していただきます。

〈日時〉

7月28日(土) 14:30~18:30 【説明会・会場準備】

7月29日(日) 9:00~17:00 【イベント当日】

※2日連続で参加できる方

〈場所〉

横浜市技能文化会館

・JR根岸線「関内」駅 徒歩5分

・市営地下鉄「伊勢佐木長者町」駅 徒歩3分

 ※駅からの詳しい道順はこちら】で確認できます。

〈年齢〉

高校生以上

※未成年の方は保護者の同意が必要です。

〈ポイント〉

職人の技に触れられる!

空調のある屋内で安全!

お弁当・交通費支給!

〈申し込み方法〉

お電話・FAX・E-mailで、以下をお伝えください。

1) お名前

2) 年齢

3) 電話番号

4) 住所

電話:045-681-6551(平日9時~17時まで)

FAX:045-664-9400

会館【講座レポート】 2018/4/17(火) 横浜マイスターに教わる中国料理2018年05月17日

五目春雨のレタス包みと海老の中国風スクランブルエッグ
を教わりました。
崎陽軒といえば「シュウマイ」ですが、レストランも素敵です。
今回はレストランで出てくるようなメニューを提案していただきました。

講座は阿部マイスターの実演から始まり、無駄のない見事な手つきに
参加された皆さまは目がくぎ付けでした。
材料の計量などは事前に済ませています。
マイスターには、火の入れる加減や材料を入れる大事なポイントを教わり、
あっという間にレストランでいただくような料理が出来上がりました。
スクランブルエッグは絶妙なととみ加減で海老はプリプリ。
五目春雨のレタス包みはレタスカップでいただき、いくつでも食べられる美味しさです。
おまけに、阿部マイスターがスープも用意くださりました。

講座の裏話ですが、阿部マイスターは「清潔さ」を
気にされていて、講座が始まる前の準備時間に鏡の汚れなど注意を受けました。
阿部マイスターは上から指示するのではなく、
なんと自ら綺麗に鏡拭きをやってしまうという
気さくな方。意識の高さにスタッフも身の引き締まる思いがしました。
アシスタントで来ていただいた崎陽軒の櫻庭さまと事務局の長谷川さま
の連携もスピーディー且つ和やかで、見ている側はとても気持ちが良いものでした。
阿部マイスターのお人柄とお仕事への姿勢を見て
ますます崎陽軒が好きになりました。
参加された皆さまもマイスターに直接教わることができる
貴重な機会に喜ばれていました。

平成30年4月17日開講