〈洋裁師〉山本美恵子先生、渡辺美智恵先生、丸小野和子先生
お写真左から、渡辺先生、石塚先生、山本先生、砂山先生、丸小野先生。
〈神奈川県洋装組合連合会について〉
神奈川県洋装組合連合会は昭和38年(1963年)に創立、
平成25年(2013年)に50周年を迎えました。
平成8年(1996年)に横浜市技能職育成団体に選定され、
平成20年(2008年)には厚生労働大臣技能振興優良団体として表彰されています。
洋装技術の向上や経営基盤の強化にますます力を入れ、実技講習会・国家技能検定・認定教室合同修了式などを開催し、
高度なものづくり団体として技能習得・意欲の高揚を図り、技能向上の推進、人材育成を行っています。
〈職人としごと〉
以前は注文服が多かったのですが、最近は洋裁教室が中心となっています。
既製品の服ではものたりず、個性をいかしたい、自分なりのものを作りたいという希望が多いです。
横浜市技能文化会館では、毎月洋裁の講座「洋裁クラブ」を開催しています。
洋裁初心者から経験者までものづくりの時間を愉しんでいます。
洋裁師になったキッカケを伺うと皆さん同じく、「女性も手に職」「自立」という時代背景で、
女性の職業の選択肢として食か衣ならば、断然!ファッションに興味があるので衣服の道!だったそうです。
〈一言で職人とは〉
「商品になるお金になるものをつくる人」
「身につけたとき、動いたときに美しく見える服をつくること」
着心地(機能)を伴ってこそデザインであり、『美しい服をつくる』ことが【職人】です。
洋裁の難しさは、流行などを敏感に取り入れ、時代のニーズに合わせて、柔軟に取り組んでいく事です。
また、後進育成に最も力をいれています。そのため、組合では多くの人に技能検定の指導と講習会を行い
国家検定の合格者を多数出しています。
〈洋裁教室のやりがい〉
ある生徒さんは、市販のズボンが体型にあわず着心地がいまいち。
どうしても気に入らないと洋裁教室で学び、自分に合ったズボンをつくりました。
その結果、出来上がった作品は座っても皺になりにくく、立ち姿も綺麗で
美しい仕上がりになったと、キラキラと喜びを伝えくれます。
色々と大変だけれども、生徒さんから作品完成を嬉しそうに伝えられた時は、やりがいを感じます。
〈洋服とは〉
人が生まれて初めて身につける『産着』。
民族衣装を紹介する書籍には、『衣は身を守るものでとても大切です』という言葉もあります。
洋服は、衣として大切な役割はもちろんのこと、
技能を活かした『美しい服』は、人の印象にも大きく影響を与えます。
「洋服は大事よね」とみなさんが笑顔でおっしゃいました。
確かにそうです。着ていて美しい服を意識して洋服選びをしたいと思いました。
先生方、取材にご協力をくださり、ありがとうございました。